ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岩崎博充、資本金:648億円)は、2008年4月16日(水)、イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍(GIST:gastrointestinal stromal tumor)、および根治切除不能又は転移性の腎細胞癌(RCC:renal cell carcinoma)の適応症について、抗悪性腫瘍剤/キナーゼ阻害剤「スーテント カプセル12.5mg」(一般名:スニチニブリンゴ酸塩)の製造販売承認を取得しました。
スーテントは、経口投与による新規抗悪性腫瘍薬でキナーゼ阻害剤と呼ばれ、腫瘍増殖と血管新生に関与する受容体チロシンキナーゼを選択的に阻害する低分子化合物です。スーテントは、腎細胞癌に対しては主に血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)及び血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)の細胞内シグナル伝達を、GISTに対しては主にPDGFR- 及びKIT(CD117)の細胞内シグナル伝達を阻害することにより腫瘍の増殖を抑制する経口キナーゼ阻害剤です。
現在承認されているGIST治療薬であるイマチニブに抵抗性を示した患者さん、または、忍容性のなかった転移性GISTの患者さんを対象にした海外第 相臨床試験において、無増悪期間の中央値は、プラセボ群で6.4週間であったのに対し、スーテントで治療を受けた群では27.3週間であり、無増悪期間(中央値)の有意な延長が認められました。また進行性腎細胞癌の第一選択薬について検討するための海外第 相臨床試験において、腎細胞癌に対する薬剤による治療歴のない患者さんを対象に、これまで標準的な治療薬とされてきたインターフェロンアルファ(IFN- )あるいはスーテントのいずれかの投与を行いました。無増悪生存期間(中央値)はIFN- 群は22.0週間でしたが、スーテント群では2倍以上の47.3週間という結果でした。さらに、スーテント群ではIFN- 群よりも5倍高い奏効率が認められています(それぞれ27.5%、5.3%)。また、国内における第I相および第II相臨床試験において、日本人での有効性および忍容性も確認されています。
日本では承認条件として製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象とした使用成績調査を行い、本薬の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、適正使用に必要な措置を講じることとしています。
ファイザー株式会社は患者さんの安全性の確保とスーテントの適正使用推進を図るため、施設・医師要件を設定することで販売先を特定し、本剤投与症例を全例登録する特定使用成績調査を実施することで、適正使用の推進を図ります。また、本剤を処方される医師からは、患者さんやそのご家族に有効性及び安全性等について十分説明をいただくと共に、同意を得た上で投与を開始していただくよう医薬情報活動を行ってまいります。
スーテントは、米国において2006年1月に承認され、現在、欧州を含む世界75ヵ国以上で承認されています。また、米国のNCCN(National Comprehensive Cancer network)の消化管間質腫瘍と腎細胞癌治療のガイドラインにおいてスーテントの投与が推奨されています。日本では2006年12月に厚生労働省へ承認申請し、今回承認を取得するに至りました。
■消化管間質腫瘍(GIST)とは:
消化管の間葉系腫瘍のひとつであり、約90%はc-kit遺伝子変異が腫瘍の発生に関与します。米国では4,500人から6,000人が新規に発症すると推計されています。日本では本薬の投与対象となる切除不能・再発のGIST患者数は年間500〜750人程度と考えられています。
■腎細胞癌(RCC)とは:
腎実質の近位尿細管を発生母地とする腎細胞癌が全体の85%を占めています。好発年齢は50歳代後半で男女比は約2:1です。日本では本薬の投与対象となる根治切除不能又は転移性の腎細胞癌は年間2,500〜3,000人程度と考えられます。近年、CTや腹部超音波検査の普及により早期に発見される症例が増えています。
スーテント の概要
| 製品名 |
スーテント カプセル12.5mg (SUTENT Capsule) |
| 一般名 |
スニチニブリンゴ酸塩 (Sunitinib Malate) |
| 製造販売承認取得日 |
2008年4月16日 |
| 製造販売 |
ファイザー株式会社 |
| 効能・効果 |
イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌 |
| 用法・用量 |
通常、成人にはスニチニブとして1日1回50mgを4週間連日経口投与し、その後2週間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。 |
以上 |