ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岩崎博充、資本金:648億円)は、本日、2008年4月18日(金)に肺動脈性肺高血圧症治療薬「レバチオ 錠20mg」(一般名:シルデナフィルクエン酸塩)を新発売いたします。
肺動脈性肺高血圧症の経口治療薬
レバチオは、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害という新たな作用機序を有する肺動脈性肺高血圧症の経口治療薬です。成分であるシルデナフィルクエン酸塩は、英国ファイザー研究所で合成された薬剤で、酵素であるPDE5の活性を阻害することにより、平滑筋弛緩作用をもつサイクリックGMP(cGMP)の分解を抑制し、その結果、肺動脈平滑筋が弛緩し、肺動脈圧及び肺血管抵抗が低下します。PDE5は、肺動脈平滑筋の他、陰茎海綿体にも多く存在します。
シルデナフィルクエン酸塩は、バイアグラ 錠の製品名で勃起不全治療薬として米国と欧州では1998年に、日本では1999年に承認を取得し、これまでに全世界で3,500万人を超える患者さんに使用されています。
肺動脈性肺高血圧症の病理にPDE5が関与しているとの知見が得られるにつれ、肺動脈性肺高血圧症患者の治療にシルデナフィルを使用したいという要望が多数寄せられました。これを受けて、肺動脈性肺高血圧症治療におけるシルデナフィルの安全性と有効性を評価する開発プログラムの検討を開始しました。2000年から、海外における臨床試験が開始され、2004年12月に米国および欧州において承認申請を行いました。米国では、優先審査品目として迅速に審査され、2005年6月に肺動脈性肺高血圧症の適応症に対して承認を取得しました。欧州においてはオーファンドラッグとして審査が行われ、同年10月に承認されました。現在、米国、欧州共に、「Revatio 」の製品名で発売されています。
レバチオは、希少疾病用医薬品に指定されており、承認条件として全症例を対象とした使用成績調査を実施します。有効成分であるシルデナフィルは、バイアグラと同じですが、製剤は白色円形の錠剤であり、錠剤の色、形状、ならびに含有量はバイアグラと異なっています。
レバチオ(Revatio)の製品名は、「Re Pulmonary Vascular Dilation:再び肺血管を拡張する」のRe・Va・tioに由来します。また、Revaioの「Reva」はラテン語の「Revalesco:再び良くなる、回復する」に由来しています。
肺高血圧症と肺動脈性肺高血圧症について
肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)は、肺動脈圧の上昇を認める病態の総称で、肺動脈性肺高血圧症、左心性疾患に伴う肺高血圧症、肺疾患および/または低酸素血症に伴う肺高血圧症、慢性血栓性および/または塞栓性疾患に伴う肺高血圧症、その他の肺高血圧症の5つに大別されます。この内、レバチオ錠の効能・効果である肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)は、生命予後が極めて悪い難病です。内科的治療法は、約10年前まではほとんどありませんでしたが、近年いくつかの治療薬が承認され、治療が飛躍的に発展しました。希少疾病で日本における患者数は約6,000人と推定されており、その7-8割は女性です。
WHO肺高血圧症機能分類について
肺高血圧症の機能分類として、WHO肺高血圧症機能分類があります。
WHO肺高血圧症機能分類は、肺高血圧症の重症度分類で、 〜 度に分類され、重症度は 度の方が高くなっています。
| 【WHO肺高血圧症機能分類】 |
度: |
身体活動に制限のない肺高血圧症患者
普通の身体活動では過度の呼吸困難や疲労、胸痛や失神などを生じない。 |
度: |
身体活動に軽度の制限のある肺高血圧症患者
安静時には自覚症状がない。普通の身体活動で過度の呼吸困難や疲労、胸痛や失神などが起きる。 |
度: |
身体活動に著しい制限のある肺高血圧症患者
安静時に自覚症状がない。普通以下の軽度の身体活動で過度の呼吸困難や疲労、胸痛や失神などが起こる。 |
度: |
どんな身体活動もすべて苦痛となる肺高血圧症患者
これらの患者は右心不全の症状を表している。安静時にも呼吸困難および/または疲労がみられる。どんな身体活動でも自覚症状の増悪がある。 |
8学会合同研究班編:“ 総論”【ダイジェスト版】肺高血圧症治療ガイドライン
(2006年改訂版):2,2006[L20071203001]より引用
*ブランドマークは、肺動脈性肺高血圧症の関連臓器である肺と心臓の形に由来しています。
レバチオ の概要
| 製品名 |
レバチオ 錠20mg (Revatio Tablets 20mg) |
| 一般名 |
シルデナフィルクエン酸塩錠 (Sildenafil Citrate Tablets) |
| 分類 |
ホスホジエステラーゼ5阻害薬 |
| 効能・効果 |
肺動脈性肺高血圧症 |
| 用法・用量 |
通常、成人にはシルデナフィルとして1回20mgを1日3回経口投与する。 |
| 特性 |
| 1. |
新たな作用機序を有する肺動脈性肺高血圧症の経口治療薬です。 |
| 2. |
肺動脈性肺高血圧症の重症度によらず、投与が可能です。 |
| 3. |
肺動脈性肺高血圧症患者の運動耐容能(6分間歩行距離)、肺血行動態およびWHO肺高血圧症機能分類を改善しました。 |
| 4. |
長期投与においても効果が維持されました。 |
| 5. |
エポプロステノールとの併用投与により、運動耐容能及び血行動態のさらなる改善が認められました。 |
|
| 製造販売 |
ファイザー株式会社 |
| 薬価 |
レバチオ 錠 20mg 1,179.80円 |
| 包装 |
レバチオ 錠 20mg:90錠(PTP) |
| 製造承認取得日 |
2008年1月25日 |
| 薬価収載日 |
2008年4月18日 |
| 発売日 |
2008年4月18日 |

「レバチオ  錠20 mg」
以上 |