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プレスリリース2008年度 このページを印刷する

報道関係者各位
2008年8月4日
ファイザー株式会社
ロゴ画像:ストップ!NO卒中

《脳卒中に関する意識調査》
〜全国47都道府県で40歳以上の男女4,700人を対象に実施〜


脳卒中の危険因子を持つ人の約半数は医療機関を受診せず
−疾患への関心は高いが、予防意識は低い−

脳卒中の危険因子を持つ人でも予防の意識は低い。

脳卒中の危険因子としては高血圧の認知度が一番高く、全ての都道府県で90%を超えている。しかし、38.0%の人は高血圧だという結果をうけても医療機関を受診していない。
LDLコレステロールの検査値が正常範囲より高いにもかかわらず、そのうちの57.8%の人は医療機関を受診していない。
医療機関を受診しない理由の第1位は、「生活習慣を変えることによって改善しようと思ったから。」しかし、実際に生活習慣の改善に取り組み、継続できている人は約半数。
LDLコレステロールへの関心は低く、40.9%の人が検査を受けていない。また、約8割の人は高コレステロール血症の診断基準が「総コレステロール」から「LDLコレステロール」に変更になったことを知らない。

全国的に脳卒中への関心は比較的高いが、地域差もみられる。

脳卒中の理解度は高く、全国で7割以上の人が「だいたいどのような病気か知っている」と回答。第1位は85.0%の秋田県、最下位は59.0%の島根県。地域により大きな差が見られる。
脳卒中は身近な病気。全国で約半数が家族・友人など「身近で脳卒中になった人がいる」と回答。その割合が最も高い県は58.0%の鹿児島県、最も低い県は35.0%の兵庫県。
高血圧治療ガイドラインの診断基準値を正確に把握している人は全国で4割に満たない。正しい血圧値を選択した回答者の割合が最も高い県は53.0%の新潟県、最も低い県は26.0%の石川県。
脳卒中後に一番心配なことは「後遺症」(49.6%)、次いで「介護する家族への負担」(26.4%)。全国で「後遺症」の回答率が最も高い県は60.0%の愛知県と三重県。「介護する家族への負担」の回答率が最も高い県は34.0%の秋田県、鳥取県、愛媛県。
脳梗塞の治療法の一つである経静脈的血栓溶解療法(t-PA)について知っている人は約2割。「知っている」の回答率が最も高い県は30.0%の福島県。最も低い県は9.0%の岐阜県。

ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岩崎 博充、資本金:648億円)では、脳卒中(特に脳梗塞)の発症が増加する夏を前に、一般市民の脳卒中についての理解や予防に対する意識、健康管理の実態を把握することを目的に、2008年4月10日から4月11日にかけてインターネット調査を実施しました。

今回の調査は、社団法人日本脳卒中協会(事務局:大阪府大阪市、理事長:山口 武典先生)ならびに滋賀医科大学臨床看護学講座教授 宮松 直美先生にご監修いただき、脳卒中の罹患率が高まる年齢といわれる全国の40歳以上の男女4,700人(47都道府県各100人:男女各50人)を対象に実施しました。

脳卒中は日本人の死亡原因の第3位を占め、厚生労働省の「平成17年患者調査」によると、総患者数は約137万人に達している疾患です。脳卒中を発症すると、たとえ一命を取りとめたとしても、運動麻痺や失語症などの後遺症や、医療・介護などにかかる経済的な負担など、患者とその家族に与える影響が極めて大きな疾患であることから、予防を心がけた生活を送ることが最も重要とされています。

今回の調査によって、主に次の9点が明らかになりました。

脳卒中の危険因子を持つ人でも予防の意識は低い。

脳卒中の危険因子としては高血圧の認知度が一番高く、全ての都道府県で90%を超えている。しかし、38.0%の人は高血圧だという結果をうけても医療機関を受診していない。

「脳卒中になりやすいと思われる病気をすべてお選びください」という質問に対して、94.2%(4,429人/4,700人)の人が「高血圧」を選択しており、危険因子としての認知度は一番高く、全ての都道府県で90%を超えています。しかし、38.0%(315人/829人)の人は自分が高血圧だという診断結果をうけても医療機関を受診しておらず、脳卒中に対する予防意識は高くないことが明らかになりました。
LDLコレステロールの検査値が正常範囲より高いにもかかわらず、そのうちの57.8%の人は医療機関を受診していない。

LDLコレステロール値、血圧値、血糖値の検査結果が正常範囲より高かった人を対象に、「検査結果をうけて医療機関に行きましたか」と尋ねたところ、「いいえ」と回答した人はLDLコレステロール値の高かった人で57.8%(346人/599人)、血圧値の高かった人で38.0%(315人/829人)、血糖値の高かった人で38.9%(169人/435人)と、特にLDLコレステロール値の高かった人に医療機関を受診しない傾向がより高く見られました。
医療機関を受診しない理由の第1位は、「生活習慣を変えることによって改善しようと思ったから。」しかし、実際に生活習慣の改善に取り組み、継続できている人は約半数。

医療機関に行かなかった人にその理由を聞いてみると、最も多かった回答は「生活習慣(食事、運動、禁煙など)を変えることによって改善しようと思ったから」でした。この回答を挙げた人の危険因子毎の割合は、LDLコレステロール値で45.7%(158人)、血圧値で46.7%(147人)、血糖値が40.8%(69人)でした。しかし、これらの人に、「実際に生活習慣(食事、運動、禁煙など)を変えましたか?」と尋ねたところ、「変えた」と回答した人の割合は、LDLコレステロール値で50.0%(79人/158人)、血圧値で47.6%(70人/147人)、血糖値で55.1%(38人/69人)と、それぞれ約半数にとどまっていました。
LDLコレステロールへの関心は低く、40.9%の人が検査を受けていない。また、約8割の人は高コレステロール血症の診断基準が「総コレステロール」から「LDLコレステロール」に変更になったことを知らない。

LDLコレステロール値、血圧値、血糖値の測定結果について尋ねたところ、「検査していない」と回答した人は、LDLコレステロール値では40.9%(1,924人)で、血圧1.8%(83人)の約23倍、血糖値20.4%(960人)の約2倍とかなりの開きが見られました。また、昨年「総コレステロール値」から「LDLコレステロール値」に変更になった診断基準について尋ねたところ、78.2%(3,675人)の人が知らないことから、脳卒中発症の危険因子である高コレステロール血症に対する意識の低さが明らかになりました。

全国的に脳卒中への関心は比較的高いが、地域差もみられる。
全国的に脳卒中の理解度は高く、7割以上の人が「だいたいどのような病気か知っている」と回答。第1位は85.0%の秋田県、最下位は59.0%の島根県。地域により大きな差が見られる。

「脳卒中に関して、どのような病気か知っていますか」という質問に対し、71.7%(3,371人)の人が「だいたいどのような病気か知っている」と回答。地域別に見た場合は最も高い県は秋田県(85.0%)、次いで福島県(82.0%)、鹿児島県(81.0%)、岩手県・群馬県・千葉県・広島県(78.0%)の順でした。
脳卒中は身近な病気。全国で約半数の人が家族・友人など「身近で脳卒中になった人がいる」と回答。その割合が最も高い県は58.0%の鹿児島県、最も低い県は35.0%の兵庫県。

「家族や同僚、友人など、身近で脳卒中になった人はいますか?」と尋ねたところ46.7%の人(2,195人)が「はい」と回答。約半数の人たちは身近に脳卒中になった人がいると回答しており、脳卒中が身近に起こりうる疾患であることが分かります。また、都道府県毎にみると、全国で最も高い県は鹿児島県(58.0%)、次いで秋田県(57.0%)、岩手県(56.0%)と続き、最も低いのは兵庫県(35.0%)でした。
高血圧治療ガイドラインの診断基準値を正確に把握している人は全国で4割に満たない。正しい血圧値を選択した回答者の割合が最も高い県は53.0%の新潟県、最も低い県は26.0%の石川県。

「いわゆる高血圧と診断される値はいくつだと思いますか?」という質問に対して、「収縮期140mmHg以上、拡張期90mmHg以上」と正しい基準値を選択した人の割合は38.7%と、全国で6割以上の人が高血圧治療ガイドラインの診断基準値を正確に把握していないことが明らかになりました。正しい血圧値を選択した回答者の割合が最も高い県は53.0%の新潟県、最も低い県は26.0%の石川県でした。
脳卒中後に一番心配なことは「後遺症」(49.6%)、次いで「介護する家族への負担」(26.4%)。全国で「後遺症」の回答率が最も高い県は60.0%の愛知県と三重県。「介護する家族への負担」の回答率が最も高い県は34.0%の秋田県、鳥取県、愛媛県。

「あなたが脳卒中を患った場合、病後の生活で一番心配なことは何ですか?」と質問したところ、「後遺症」49.6%(2,330人)、「介護する家族への負担」26.4%(1,242人)、「介護や治療に関する金銭的負担」15.8%(742人)の順でした。脳卒中は後遺症が残り、介護をする家族にも負担が大きい疾患だと認識されているようです。 都道府県別に結果を見てみると、「後遺症」の回答率が最も高かった県は愛知県と三重県(60.0%)で、「介護する家族への負担」の回答率が最も高かった県は秋田県、鳥取県、愛媛県(34.0%)でした。
脳梗塞の治療法の一つである経静脈的血栓溶解療法(t-PA)について知っている人は約2割。「知っている」の回答率が最も高い県は30.0%の福島県。最も低い県は9.0%の岐阜県。

脳梗塞の新たな治療法である経静脈的血栓溶解療法(t-PA)について知っている人は全体の19.3%(905人)でした。都道府県別にみると、「知っている」の回答率が最も高いのは福島県(30.0%)で、最も低いは岐阜県(9.0%)でした。なお、経静脈的血栓溶解療法(t-PA)を知っている人の中で、発症後3時間以内の治療が必要であることまで知っている人は51.8%(469人/905人)と、経静脈的血栓溶解療法(t-PA)を正しく理解している人は全国で約1割しかいないことがわかりました。

《今回の調査結果について》

社団法人日本脳卒中協会 理事長 山口武典先生のコメント
今回のインターネット調査は、脳卒中に対する一般市民の意識を調べるために、脳卒中の罹患率が高まる40歳以上の方を対象に実施しました。その結果、危険因子・症状・発症時の対処法や後遺症など、脳卒中のことをだいたい理解している人も約7割いる一方で、約3割の人は脳卒中に関しては病名程度しか知らないことも明らかになりました。

今回の調査は脳卒中に対する意識の地域差をみるために、全国47都道府県から各100名ずつを均等に抽出して行っており、その結果、脳卒中による死亡率が高い東北・北関東地方(注1)などは、脳卒中に対する意識も比較的高いことが分かりました。これは、他の地域に比べて脳卒中による死亡率が高く、深刻かつ身近な疾患であると感じていることが要因であると思われます。

脳卒中の危険因子に関しては、「高血圧」(94.2%)、「高コレステロール血症」(77.9%)は比較的多くの方が理解しているようですが、「糖尿病」(40.3%)、「一過性脳虚血発作」(32.4%)、「不整脈」(30.3%)、「心臓病」(24.3%)に関しては、まだまだ理解が不足していることが明らかになりました。危険因子として十分認知されている高コレステロール血症に関しても、LDLコレステロール値が正常範囲より高い人の半数以上は医療機関を受診していないことがわかりました。しかも、受診しない理由として最も多かった「生活習慣を変えることによって改善しようと思った」人のうち、実際に生活習慣の改善に取り組み、継続できた人は半数にも満たないことが明らかになりました。

食生活や運動などの生活習慣の改善は日頃より留意するべき重要なポイントです。しかし、高血圧、高LDLコレステロール、高血糖などの危険因子の改善が自分一人では困難な場合には、医師や保健師など専門家のサポートを受け、それらを放置しないことが大切です。

高血圧、高LDLコレステロール、高血糖は動脈硬化の最大の原因であり、放置しておけばやがて脳梗塞を引き起こす危険性があります。また、高血圧になると、動脈に常に強い圧力がかかるため脳の細い動脈が破れやすくなり、脳出血を引き起こす危険性があります。危険因子の多くは自覚症状がなくひそかに進行していくため、つい見逃してしまいがちです。まず健康診断などの機会にご自分の検査値を確認し、異常値であれば医師の診察を受け、数値を正常範囲内に維持するように努めましょう。

現在、最も注目されている経静脈性血栓溶解療法について知っている方がわずか2割、発症3時間以内に治療を開始しなければならないということに至っては、わずか1割の方しかご存じないという結果にショックを受けました。我が国でt-PAが認可されて以来、迅速な受診の啓発活動を続けてきた我々としては、まだまだ努力が足りないことを自覚しつつ、更なる活動を続けなければならないと改めて決意しました。

脳卒中は高齢者ほど発症率が高い病気です。著しい高齢化社会となった日本では、今後ますます患者数が増加することが予想されていますので(注2)一人ひとりが日頃の生活習慣を見直し、脳卒中予防を心がけることが大切です。

注1:厚生労働省「人口動態統計」平成17年
注2:厚生労働省研究班(主任研究者:鈴木一夫)平成12年

参考資料はこちらPDF(2.38MB)

以上
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