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プレスリリース2009年度 このページを印刷する

報道関係者各位
2009年1月20日
ファイザー株式会社
≪処方薬の服用に関する意識・実態調査≫
〜全国47都道府県9,400人を対象に実施〜
処方された薬を飲み切らずに余らせてしまう 73.0%

- 処方どおりに正しく服用ができていない実態が明らかに
- 抗生物質・抗菌薬でも4割が服用を中断 薬が効かなくなる耐性菌の恐れも
【処方薬全般】
「きちんと飲めている」と思っている人は多いが、実際の行動が伴っていない
約8割が「きちんと薬を服用できている」と思っている。
一方で、
処方薬の飲み忘れは7割以上が経験。最も多いのは「昼」の飲み忘れ。
全体の6割以上が薬の服用を途中でやめている。
4人に1人は処方薬の用量を自分の判断で調節している。
「症状が改善されたから」という理由で服用中断や用量の調節をする人が多い。

【抗生物質・抗菌薬】
耐性菌(※1)発生のリスクがあるにも関わらず、正しい服用について理解が不足
全体の半数以上が、抗生物質・抗菌薬の服用中断に伴う耐性菌発生リスクを知らない。
服用を途中でやめた理由は「症状が改善されたから」が最も多く81.6%。
自己判断による服用は耐性菌リスクを高めるにも関わらず、実際に抗生物質・抗菌薬を余らせた人のうち、4割が「余った分は保存しておき、同じ症状が出た時に再度使う」と誤解している。

(※1)耐性菌とは、薬に対して抵抗力を持った菌を指す。耐性菌にかかると薬の効きが悪くなり、治療が困難になる。

ファイザー株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:岩崎 博充、資本金:648億円)は、2008年11月30日、全国47都道府県の20歳以上の男女9,400人(各都道府県 男女 20代、30代、40代、50代以上/各25人、計200人)を対象に、処方薬に対する認識と服用状況に関するインターネット調査を実施しました。

誤った薬の服用は、薬の本来の効果が十分に発揮されず、症状の悪化や治療の長期化の一因となるため、患者さんが医師の指示通りに薬を服用することは治療上きわめて重要です。特に、抗生物質や抗菌薬の服用中断は、昨今問題となっている耐性菌の発生リスクを伴うにも関わらず、日本は中国に次いで世界で2番目に経口抗菌薬の服用が遵守されていない国であることが、過去の調査によって明らかになっています(※2)

(※2)出典:Pechere,J.C.et al :Int J Antimicrob Agents 29(3)

そこでファイザーでは、一般生活者における処方薬の正しい服用方法についての認識や理解、実際の服用状況についての実態を把握することを目的に今回の調査を実施しました。

今回の調査によって、主に次のことが明らかになりました。

このニュースリリース中の数値は、全て小数点第2位以下を四捨五入しています。

【処方薬全般】
「きちんと飲めている」と思っている人は多いが、実際の行動が伴っていない

処方された薬を飲み切れずに余らせてしまう 73.0%。

「処方された薬を飲みきれずに、余らせることはありますか?」と全体に質問したところ、「よくある」23.2%、「たまにある」49.8%と、全体の7割以上が医師や薬剤師の指導を守らずに、薬を最後まで飲み切れていないことが明らかになりました。
都道府県別に見ると、薬を余らせてしまう人の割合が最も多いのは群馬県(80.5%)、次いで山口県(79.5%)、東京都(79.0%)でした。反対に、薬を余らせる人の割合が少ないのは青森県(65.5%)、次いで岩手県(66.0%)、山梨県、長崎県(68.0%)でした。しかし、薬を余らせる人の割合が全国で最も低い青森県でも、全体の65.5%が余らせることがあると回答していることから、全国的に処方薬を飲み切れずに余らせてしまう人が多い実態が明らかになりました。

約8割が「きちんと薬を服用できている」と思っている。

「通常、ご自身の服薬コンプライアンス(医師の指示を守って正しく薬を服用すること)は良好だと思いますか?」という質問には、全体の79.7%が「良好だと思う」と回答。薬の飲み残しを7割以上が経験している一方で、自分はきちんと処方薬を服用できていると認識している人が多いことがわかりました。

また、服薬コンプライアンスが「良好だと思う」と答えた人の割合が最も多い鳥取県(84.0%)から、最も少ない三重県(75.5%)までに大きな差は見られず、全国的に処方薬をきちんと服用できていると思っている人が多い傾向が見られました。

処方薬の飲み忘れは7割以上が経験。最も多いのは「昼」の飲み忘れ。

「処方された薬を飲み忘れてしまうことはありますか?」との質問には、「よくある」9.6%、「たまにある」61.9%と、全体の約7割が処方薬を飲み忘れた経験があると答えました。また、飲み忘れの多い時間帯では、「昼」が53.6%と最も多く、忙しい日中の飲み忘れが目立つ結果となりました。
飲み忘れてしまう理由を聞いてみると、「うっかりわすれてしまうから」が52.0%と過半数を占めました。この“うっかり忘れ”は、20代で46.3%に対し、30代は48.2%、40代で53.3%、50代以上では60.3%と、年代が高くなるにつれて増加する傾向が見られました。
都道府県別では、飲み忘れる人の割合が最も多いのは佐賀県(79.5%)、次いで香川県、広島県、大阪府(76.5%)でした。反対に、飲み忘れる人の割合が少ない県は長崎県(63.5%)、次いで沖縄県(64.5%)、鳥取県(65.0%)でした。

全体の6割以上が薬の服用を途中でやめている。
4人に1人は処方薬の用量を自分の判断で調節している。
「症状が改善されたから」という理由で服用中断や用量の調節をする人が多い。

「処方された薬を、途中で服用するのをやめたことがありますか?」と尋ねたところ、「よくある」12.5%、「たまにある」51.3%と、全体の6割以上が処方薬の服用を中断したことがあると回答しました。また、「処方された薬について、自分の判断で用量を調節したことがありますか」との質問には、「よくある」3.4%、「たまにある」21.5%と、全体のおよそ4人に1人が自己判断で用量を調節して薬を服用したことがあるとわかりました。

服用中断の理由では、「症状が改善されたから」と回答する人が最も多く、80.9%でした。同様に、処方薬の用量を調節した理由でも、「症状が改善されたから」と回答した人が最も多く、51.6%でした。具合がよくなったと自分で判断し、医師や薬剤師の指示通りに服用できていない人が多いようです。

他の都道府県と比べて、山梨県は服薬中断経験のある人の割合が全国で最も少なく(56.5%)、かつ処方薬を余らせたことがある人の割合も全国で3番目に少ない(68.0%)ことから、処方薬を正しく服用する意識が高い県であることがうかがえます。反対に、服用中断経験がある人の割合が全国で最も多い香川県は(71.0%)、飲み忘れ経験のある人の割合でも全国で2番目に多く(76.5%)、正しく処方薬を服用することへの意識が低めであることが見受けられます。

【抗生物質・抗菌薬】
耐性菌発生のリスクがあるにも関わらず、正しい服用について理解が不足

正しく服用しないと薬が効かなくなる恐れがある抗生物質・抗菌薬でも、4割が服用を途中でやめている。

抗生物質・抗菌薬を処方されたことがある7,326人に対して、「抗生物質、または抗菌薬の服用を途中でやめたことがありますか?」と質問したところ、40.0%が「ある」と回答しました。服用を途中でやめることによる感染症の再発や、薬剤耐性菌の発生を招く危険性について認識が不足している様子がうかがえます。

服用を途中でやめた理由は「症状が改善されたから」が最も多く81.6%。

抗生物質・抗菌薬を中断したことがあると答えた2,927人にその理由を尋ねると、81.6%が「症状が改善されたから」と回答。服用を途中でやめると感染症の再発や薬剤耐性菌の発生を招く危険があるにもかかわらず、自分で症状を判断して服用を中断している人が多いことが明らかになりました。

全体の半数以上が、抗生物質・抗菌薬の服用中断に伴う耐性菌発生リスクを知らない。

「処方された抗生物質、または抗菌薬の服用を途中でやめたりすると、薬の効きが悪くなり、治療が困難になる恐れがあることを知っていますか?」と全体に尋ねたところ、48.0%の人が、「知っている」と回答しました。年代別の結果を比較すると、50代以上の「知っている」割合が55.4%であるのに対して、20代では37.1%であったことから、特に若い世代に耐性菌のリスクについての知識が不足している傾向が見て取れます。

自己判断による服用は耐性菌リスクを高めるにも関わらず、実際に抗生物質・抗菌薬を余らせた人のうち、4割が「余った分は保存しておき、同じ症状が出た時に再度使う」と誤解している。

抗生物質・抗菌薬の服用を中断したことがある人のうち、実際に抗生物質・抗菌薬を余らせたことがあると回答した2,875人に対して、「処方された抗生物質、または抗菌薬が余った場合、どうしていますか?」と尋ねたところ、41.6%が「保存しておき、同じ症状が出た時に再度使う」と回答。抗生物質・抗菌薬の自己判断による服用は、耐性菌発生リスクを伴うために大変危険であるにも関わらず、4割以上が服用方法に誤った認識を持っていることがわかりました。

今回の調査結果について

東北大学 加齢医学研究所 抗感染症薬開発研究部門 教授 渡辺 彰先生のコメント

「医師は患者さんの症状を見極め、治療に必要な量の薬を処方しています。そのため、患者さんは医師や薬剤師の指示を守り、処方薬を正しく服用する意識を持って治療に臨むことが重要です。今回の調査では、約8割の方から処方薬を「きちんと服用できていると思う」との回答が得られた一方、全体の7割以上が処方薬の飲み忘れや飲み残しを経験している実態が明らかになりました。同様に、6割以上が処方薬の服用を中断したことがあると回答している点も、「自分ではきちんと飲めている」という意識とは反対に、実際の行動が伴っていない現状を表しています。

特に、薬剤耐性を持つ耐性菌のリスクが伴う感染症の治療では、抗生物質・抗菌薬を処方どおりに最後まで飲み切ることが大変重要です。今回の調査では、抗生物質・抗菌薬を処方された方のうち、4割が服用中断を経験していることがわかりました。自己判断による服用中断は、殺菌しきれなかった病原菌が耐性菌化し、結果的に治療が困難になる恐れがあるため、この結果は非常に懸念すべき点と言えます。

また、処方された抗生物質・抗菌薬が余ったときは、同じ症状が出た際に再度使用すると4割が答えていましたが、抗生物質・抗菌薬は、原因となる病原菌及び薬の有効性の見極めなど、使い方が非常に難しい薬です。自身の判断による服用中断や誤った服用をすることは、耐性菌を生み出すきっかけにもなり大変危険です。耐性菌は元の病原菌と同様に人から人に感染するため、感染防止の観点からも、医師や薬剤師の指示を守って、抗生物質・抗菌薬を最後までしっかりと飲み切ることが重要です。

薬を処方する医師は、患者さんの不安や意図を十分に把握した上で、服薬の目的や意義、服用方法や使用上の注意などを指導することが求められています。患者さんの服薬状況をチェックし、薬を飲む意義についてしっかりと理解してもらえるようにコミュニケーションを重ねていくことで、正しく薬を服用する重要性を啓発していくことが必要です。」

<調査設計>

  1. 調査の目的
    一般生活者における処方薬の正しい服用方法についての認識や理解についての実態を把握する。今回は特に、全国47都道府県で、同時に同数の一般生活者を対象に調査を実施し、その結果を比較することで、都道府県毎の薬の服用に対する意識や実際の服用状況などの差異を抽出し、各都道府県の特色を探った。
  2. 調査の内容
    ・調査対象: 全国47都道府県の20代以上の一般生活者 男女
    ・サンプル数: 9400サンプル
    各都道府県 男女 20代、30代、40代、50代以上/各25名 計200)
    ・調査方法: インターネットアンケート調査
  3. 調査の実施日
    2008年11月30日(日)

参考資料はこちらPDF(398KB)

以上
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