被災地の医療従事者が必要としている情報を調査
福島では「放射能による影響とストレス」「子供のPTSD」、岩手では「ストレスと睡眠」「認知行動療法」などに高い関心
~「東日本大震災 こころのケア支援プロジェクト」の活動報告~
報道関係各位
2012年4月20日
日本トラウマティック・ストレス学会
ファイザー株式会社
日本トラウマティック・ストレス学会(会長:前田正治)とファイザー株式会社(代表取締役社長:梅田一郎)は、東日本大震災の被災地に向けた支援のひとつとして、2011年7月から被災者へのPTSD(Post-traumatic Stress Disorder:心的外傷後ストレス障害)の治療を支援することを目的とした、「東日本大震災 こころのケア支援プロジェクト」を展開しています。
本プロジェクトでは、日本トラウマティック・ストレス学会とファイザー株式会社が共催で(後援:日本医師会、国立精神・神経医療研究センター)岩手県、宮城県、福島県のそれぞれの被災地において、トラウマケア(PTSD、うつ病など)の病態、診断、治療について医療従事者を対象に昨年から合計7回の講演会を実施しています。
今回、岩手県、福島県で医療従事者が必要としている情報に関して調査を実施したところ、被災地における医療従事者のニーズに違いがあることが分かりました。岩手では不眠や認知行動療法など、より具体的なケアに関心が集まり、福島では放射能によるストレス、さらに子供のPTSDについて関心が高いという結果となりました。
調査結果の詳細は被災地における医療従事者のニーズ調査をご参照ください。
<岩手県:被災地の医療従事者が必要としている情報 上位5項目>- 1. ストレスが睡眠に与える影響
- 2. 日常的にできる認知行動療法
- 3. カウンセリングの進め方
- 4. うつ病と自殺予防
- 4. ストレスとアルコール依存症
- 1. 放射能による影響とストレス
- 1. 被災者の心理的影響の基本的理解
- 3. 子供のトラウマ反応の特徴とその対処法
- 3. カウンセリングの進め方
- 5. 日常的にできる認知行動療法
講演会に参加した医療従事者からは「世間の関心が薄れ、被災地の課題が見えにくくなっている」「長い復興活動の中で、孤独死、自殺の問題も増えてくるのではないか」「不安を抱える福島県の子供たちをどのようにケアしていけばよいのか」などの意見も聞かれ、中長期的な支援の必要性が示唆されました。
日本トラウマティック・ストレス学会 会長 前田正治は次のように述べています。
「震災後1年を経過しましたが、今般の震災の規模から考えるとメンタルヘルス上の問題は今なお大きいと考えざるを得ません。特に被災地で働く医療スタッフなど専門職支援者の疲弊も強く、今後はこの面での配慮が必要となります。また原発事故にみまわれた被災地では、より事態が複雑化していると考えられ、長期的なケアが必要となります。」
ファイザー株式会社 代表取締役社長 梅田一郎は次のように述べています。
「昨年から500名以上の医療従事者の方々に講演会に参加いただいており、今年も被災地、約10ヶ所で延べ数十回の講演会の実施を予定しています。ファイザーは今後も現地の医療従事者の皆様のニーズをしっかり把握しながら、CSRの一環として本プロジェクトに中長期的に取り組んでまいります。」
以上
<参考-1> 被災地における医療従事者のニーズ調査
| 調査方法 | 講演会終了時アンケート回収、および聞き取り調査 |
|---|---|
| 調査期間 | 2011年9月20日~12月14日 |
| 地域 | 岩手県(久慈、宮古)、福島県(会津、いわき、県北、郡山) |
| 対象者 | 医師、歯科医師、薬剤師、看護師、介護スタッフ |
| 回答者数 | 岩手:137名、福島:117名 |
| 回答定義 | 非常に関心がある 3点 まあまあ関心がある 2点 あまり関心がない 1点 まったく関心がない 0点 |
| 点数 | |
|---|---|
| 1. ストレスが睡眠に与える影響 | 303 |
| 2. 日常的にできる認知行動療法 | 300 |
| 3. カウンセリングの進め方 | 294 |
| 4. うつ病と自殺予防 | 293 |
| 4. ストレスとアルコール依存症 | 293 |
| 6. 被災者の心理的影響の基本的理解 | 291 |
| 7. 子供のトラウマ反応の特徴とその対処法 | 288 |
| 7. 高齢者(認知症とせん妄)の対応方法 | 288 |
| 9. 支援者の受ける心理的影響とその対処法 | 284 |
| 10. 死別反応とその対応(遺族へのケア) | 275 |
| 11. ストレスと高血圧との関連 | 271 |
| 12. ストレスと血糖の問題 | 266 |
| 13. 放射能による影響とストレス | 257 |
| 14. PTSDの診断と治療 | 254 |
| 15. トラウマ反応と薬物療法 | 240 |
| 点数 | |
|---|---|
| 1. 放射能による影響とストレス | 271 |
| 1. 被災者の心理的影響の基本的理解 | 271 |
| 3. 子供のトラウマ反応の特徴とその対処法 | 266 |
| 3. カウンセリングの進め方 | 266 |
| 5. 日常的にできる認知行動療法 | 263 |
| 6. PTSDの診断と治療 | 257 |
| 7. 支援者の受ける心理的影響とその対処法 | 252 |
| 8. うつ病と自殺予防 | 248 |
| 9. ストレスが睡眠に与える影響 | 247 |
| 10. 死別反応とその対応(遺族へのケア) | 243 |
| 11. ストレスとアルコール依存症 | 241 |
| 12. 高齢者(認知症とせん妄)の対応方法 | 234 |
| 13. トラウマ反応と薬物療法 | 209 |
| 14. ストレスと血糖の問題 | 200 |
| 15. ストレスと高血圧との関連 | 196 |








