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2001年度助成対象プロジェクトの概要と選考委員会推薦理由

「ファイザープログラム - 心とからだのヘルスケアに関する市民活動支援」
2001年度助成対象プロジェクトの概要と選考委員会推薦理由

新規助成

(1)札幌市ホームレス者の健康支援と実態調査

団体の活動内容紹介PDF (858KB)

北海道のホームレス者の健康支援を行う医師・医学生の会
・ 代表者: 小橋 元
・ 主な活動地域: 北海道

[概要]

ここ数年の経済・雇用情勢の悪化などを背景に北海道においてもホームレス者の数が増加している中、札幌市において、ホームレス者の支援、健康問題、生活習慣などの実態解明のために、炊き出しと健康相談会を実施している医師及び医学生のグループ。本プロジェクトは、健康状態の向上等の実態調査を行い、今後の政策提言への基礎資料を得ることにある。

[推薦理由]

ホームレス者の健康相談や生活習慣などの実態調査を、医師と医学生が市民団体と協力しながら行うところに、このプロジェクトの特徴がある。今年度は日本各地からホームレス者のヘルスケアに関する申請があって4件が採択になったが、それらの中でも特に専門性が強く、方法的な信頼性が高い。それだけに市民活動といえるのかといった議論もあったが、専門家による市民活動としての意義を認め、費目を限って助成することにした。

(2)障害児・者とその家族のための生活支援サービス促進事業

団体の活動内容紹介PDF (257KB)

サポート・ハウスぱお
・ 代表者: 森田真由美
・ 主な活動地域: 埼玉県

[概要]

この団体は在宅の障害児者とその家族への生活支援サービス(障害児者の介護を家族に代わって一時的に代行すること)を行なってきた。本プロジェクトでも引き続き障害の種別や程度、年齢等に制限を設けずに24時間体制で、利用者のニーズにあったきめ細やかな介護サービスを提供する。地域で暮らす障害児者とその家族の生活をサポートし、安心とゆとりある生活を維持、実現できるよう支援していくとともに、現在の国の制度や福祉制度の変革も視野に入れた活動を行う。

[推薦理由]

共同経営者の3人は、それぞれ知的障害者の入所施設に勤務していた経験がある。そこでの体験に基づいて、障害を持つ人とその家族がゆとりある地域生活を送ることができるようにと、多様なニーズに迅速に柔軟に対応するサービス体制の構築が申請されている。この団体は、すでに利用者や周辺の住民からの理解が得られており、資金面組織面からも運営体制もしっかりなされている点も評価できる。消費者ニーズに合わせたサービスの供給が、今後の公的助成のあり方につながる取り組みになることを期待したい。

(3)暴力被害女性支援“自然派レストラン・喫茶Saya-Saya”事業

団体の活動内容紹介PDF (241KB)

地域生活支援ネットワーク・女性ネットSaya-Saya
代表者: 野本律子、松本和子
主な活動地域: 東京都

[概要]

この団体は、DVや性被害などの暴力被害で傷ついた女性たちが経済的、社会的に自立していくための地域生活支援を目的に活動している。暴力被害を受けた女性たちはPTSD(心的外傷後ストレス障害)や、うつ、対人恐怖などの症状で苦しみ精神的に不安定であることとあわせて、自立を目指して就労したくてもそのチャンスもなく不安な生活を送らざるを得ないことが多い。このプロジェクトでは「レストラン」を運営することにより、彼女たちの自立支援、雇用創出、交流の場としての役割を果たそうとしている。

[推薦理由]

我が国でも、少しずつ暴力被害を受けた女性たちを支援する機関ができているが、女性が傷ついた心身を癒せれば問題解決かというとそうではない。被害を受けた経験を乗り越えた女性たちであっても社会復帰することはなかなか難しく、それを援助する場を設けていくことは今後の大きな課題である。本プログラムでは、女性たちの精神面と生活面での社会復帰への練習の場となることを目指したレストラン・喫茶運営を立ち上げており、成果が期待される。

(4)薬物依存症の青少年のためのデイケア事業

団体の活動内容紹介PDF (241KB)

特定非営利活動法人セルフ・サポート研究所
・ 代表者: 加藤 力
・ 主な活動地域: 東京都

[概要]

本プロジェクトは、主に10代から20代前半の青少年の薬物依存症者本人を対象に依存症からの回復を促し、社会復帰を目的としたデイケア事業。臨床心理士と薬物依存症からの回復者がカウンセラーとして、ミーティングを主体とした回復プログラムを当事者やその家族に提供していくが、公共機関や医療機関、法律機関とも協力・連携しながら進めていく予定である。

[推薦理由]

本プログラムは、青少年の回復と社会復帰・自立の促進を目指すデイケア事業であり、臨床心理士と回復者カウンセラーによる多面的サポート事業である。彼らに上下関係のない居場所を与え、体験のわかちあい、対人関係訓練、弛緩法、スポーツなどを通して、離脱と新生を目指す。さらに就労のためのリハビリ・居場所づくりも目指す。離脱可能性が高いはずの青少年が既存事業を利用できていない隙間を埋めようとする点を評価し推薦する。

(5)障害児者に対するダンスワークショップ

団体の活動内容紹介PDF (901KB)

特定非営利活動法人ポーロウニア協会
・ 代表者: 岡崎直樹
・ 主な活動地域: 東京都

[概要]

生の舞台芸術に触れる機会の少ない障害児者を対象に養護学校、施設等で演劇やコンサートを実施してきた団体である。本プロジェクトは重症心身障害児者を対象に、その特性を理解したダンス講師、歌手、ピアニストなどの表現のプロがダンスワークショップを行い、障害児者の身体機能の回復とともに表現・想像力の向上など、情操教育に役立たせようとしている。また、親子ともにプログラムに参加することにより、双方の体力づくりにもつながる効果も期待される。

[推薦理由]

重度の障害児者が独自の身体表現手段を獲得し、心身ともに生き生きとした生活ができるようになることを目的として行われるこのプロジェクトは、舞台芸術の専門家たちが地域の障害児者の父母の会と協力して行うところにリアリティがある。これまでの養護学校や施設等での上演活動を踏まえた上で、障害児者の特性を理解しながら継続的に個別指導するという姿勢も好感がもて、着実な効果を予感させる。期待をこめて推薦したい。

(6)DV被害女性及び同伴子の緊急一時保護事業

団体の活動内容紹介PDF (885KB)

FTCシェルター ・ 代表者: 平川和子
・ 主な活動地域: 東京都

[概要]

DV(ドメスティックバイオレンス=家庭内暴力)の被害者である女性とその子どもの緊急一時避難所(シェルター)として4年半の実績を持った団体である。団体設立メンバーにカウンセラーや相談員が加わっている特徴を生かし、シェルター事業と共に、被害者に対する継続相談や個人と集団カウンセリングによる心理的援助、被害者の家族調整のためのカウンセリングなど幅広い心のケアプログラムを提供する。

[推薦理由]

カウンセラーでもある代表者が、設立以来単身・母子家庭合せて120組の女性と子どもを保護している実績のあるシェルター。被害者の心のケアについても、退所後数年まで継続したきめ細かなサポートシステムを構築している。医師などの協力機関との連携も充実しており、これまでの実績を踏まえた、日本の風土に合った仕組みづくりを今後期待したい。

(7)ひきこもりサポートプロジェクト

団体の活動内容紹介PDF (212KB)

日本アダルトチルドレン協会
・ 代表者: 吉田恭子
・ 主な活動地域: 東京都

[概要]

ひきこもりにある青年たちに、元引きこもりのスタッフが自らの体験を話し合うミーティングや電話相談、会報などを提供することによって、自分自身で抜け出す力を引き出す手助けを行う。本申請は、外に出られない人たちに家庭訪問し、彼らの自己治癒力を高める手助けを行うプロジェクト。

[推薦理由]

10年にわたり、ひきこもりの青年たちにピア・カウンセリングの立場で、「自分は一人ではない」ことを伝え、自分を振り返ることから、彼ら自身の自己治癒力を高めることを目的にしている。ソーシャルワーカーの協力も得て実施する今回の家庭訪問事業は、外に出られない青年たちにとって、生きる力に繋がってほしい。

(8)山山介護支援事業

団体の活動内容紹介PDF (889KB)

特定非営利活動法人 自立支援センターふるさとの会
・ 代表者: 水田 恵
・ 主な活動地域: 東京都

[概要]

山谷地域のホームレス者の自立支援と地域再生を目指し活動している団体である。今までの活動の中で、元ホームレスがホームヘルパー2級の資格を取得したことにより就労につながったことと、山谷で暮らす元ホームレスの単身高齢者は、介護者がいないために社会的入院を余儀なくされていることに着目した。本プロジェクトでは、さらにヘルパー資格取得者を増やすことにより、山谷地域の中で介護サービスを提供するシステムを確立することを目的としている。

[推薦理由]

元ホームレスの人々に就労支援を行うと同時に、その成果によって元ホームレスの人々相互の支援的なネットワークの形成を試みており、対象者の自立を促すためのインターベンションとして、また、波及効果の大きい活動として高く評価される。ヘルパー事業の展開は、介護保険制度によって確実に経費回収される点で実現性が高く、計画の堅実さもうかがわれた。システム構築にあたり、当事者周辺に発生する様々な問題解決やカウンセリング業務などが助成の対象となっている。

(9)思春期の自立と精神保健を育むピアサポート事業

団体の活動内容紹介PDF (213KB)

ティーンズポスト
・ 代表者: 八巻香織
・ 主な活動地域: 東京都

[概要]

この団体は、年齢性別を問わず思春期の子どもから大人までを対象に、自己回復と精神的自立の援助に必要な活動を企画運営している。本プロジェクトでは、心の傷を持った10代の子どもたちが適切なサポートを得られずに孤立した結果、成人期になってひきこもりや暴力などの問題に進行させてしまうことに注目し、その防止のためレターカウンセリングを行う。この実施により彼らの精神保健をサポートすると共に、当事者主体の表現活動の場として自助グループを育成することとしている。

[推薦理由]

この企画の中心は思春期の子どもを対象にしたレターカウンセリングである。今どき?とも思える手紙によるコミュニケーション・ツールだが、閉ざした心の内を手紙を書くという作業を通して内省を深め、子どもの精神的自立をサポートしていこうとする活動は、対人障害や感情障害に悩む子どもにとって福音となるであろう。

(10)不登校の子どもたちのための六浦共同生活舎生活体験合宿

団体の活動内容紹介PDF (890KB)

特定非営利活動法人コロンブスアカデミー
・ 代表者: 金森克雄
・ 主な活動地域: 神奈川県

[概要]

不登校・引きこもり・家庭内暴力など、学校生活や地域生活になじめない子どもたちの自立援助を目的に活動しているグループ。これまでに、相談事業、フリースペースの開設、関係機関との連携などを行なってきたが、2001年3月に六浦に滞在型フリースクール、駆け込み寺、通所型フリースペース、セミナーハウスの機能をもった「横浜コロンブス六浦共同生活舎ムツコロ」をオープンさせた。短期(2週間)・長期(1ヶ月間)の生活体験合宿プログラムを子どもたちの状態・段階に合わせて提供する体制を確立するプロジェクトが今回の助成対象となっている。

[推薦理由]

不登校、引きこもりの子ども達のために、横浜で初めての宿泊型フリースペースを提供している。プログラムも短期と長期に分け、それぞれの子どもの状態や段階に合せて参加できる仕組みが良い。本プロジェクトは、若い人たちによるグループであるが、全国の不登校児支援グループや教育者からの協力もあり、彼らとの共同生活を通して、子どもたちが自信を取り戻し自立していく姿が期待される。

(11)横浜寿町「さなぎの家」なんでもSOS班

団体の活動内容紹介PDF (900KB)

特定非営利活動法人さなぎ達
・ 代表者: 櫻井武麿
・ 主な活動地域: 神奈川県中区

[概要]

横浜寿町にある『さなぎの家』を拠点に、その周辺地域で生活している生活保護受給者・路上生活者に対する支援活動を行なっているグループである。毎週木曜日の夜のパトロールやカレーの日(週2回)といった活動を行なってきた。今回の申請は、新たに結成するSOS班が、行き倒れた路上生活者が救急車に乗って搬送される際に同乗し、彼らのニーズに対応したり、周辺部の救急病院や行政担当者、ドヤのオーナーの抱える問題点を明らかにし、それを解決に結びつけるために各種情報を蓄積することを目的に実施するものである。

[推薦理由]

「さなぎの家」なんでもSOS班は、横浜寿町地区周辺の路上生活者、パン券受給者、生活保護受給者が心身を病み、行き倒れて救急車に乗せられる孤独で不安なひとときの同乗者となり、時間を共有する中で情報を集めて救護の万全を期する。この危機対応が人間的なぬくもりと安心を贈り、生きる元気と新たな視野を相互に与える契機となる。発想の独自性と参加者の多様性と充実性、技術向上への熱意を評価して推薦する。

(12)障害者の地域生活を支える民間レスパイト事業

団体の活動内容紹介PDF (859KB)

コンビニの家
・ 代表者: 大川美知子
・ 主な活動地域: 愛知県名古屋市

[概要]

重度重複障害者にとって、家族が病気などの事情で介護不能になったときは、日々の生活が途切れてしまう。この団体は、デイケア事業の他に、障害者の入浴や宿泊など一時的な生活援助を提供することで、家族の負担を軽くし、障害の重い人が日常生活を維持できるようにすることを主たる目的としている。

[推薦理由]

重度重複障害者の保護者のためのレスパイト(一時休息)事業という重要な課題に対する堅実な活動実績は、高く評価される。プログラムを運営するための日常経費や第二施設建設の資金計画などの堅実さから、当団体が財政的に自立している様子がうかがえる。通常の浴室では入ることのできない障害者のための浴室のバリアフリー化は、プログラム拡大のための有効な投資であることを確信させるものがある。

(13)釜が崎地域における“終わりなき”生活支援事業

団体の活動内容紹介PDF (908KB)

木曜夜まわりの会
・ 代表者: 村上茂夫
・ 主な活動地域: 大阪市西成区

[概要]

野宿を余儀なくされていた人たちが本当の意味での健康を取り戻せるように、夜まわりを出発点として、本人の意思を尊重した活動を行なっている団体。本プロジェクトでは、野宿生活から病院や施設への入院、居宅に至るまで、継続的なケア・相談事業を行い、一人ひとりの状況に応じた「生きかたそのもののケア」に取り組む。

[推薦理由]

この地区に拠点を設け、継続的なケア・相談事業を行い、野宿までの経緯を把握し、公的保護への紹介、カウンセリング、入院入所者の定期的訪問と精神的支援、施設の体制チェック、退院退所後の相談、時に家族連絡、家族訪問を実施するとともに、他団体とのネットワーク作り、研修、事例検討を行なって、「生活と健康を守る権利」の実現と「顔の見える関係」樹立を目指す。計画の多面性と確固たる継続性の決意を評価して推薦する。

(14)拘置所に収監中の薬物依存者へのインタベンション・プログラム

団体の活動内容紹介PDF (257KB)

大阪ダルク支援センター(現フリーダム)
・ 代表者: 山本 眞
・ 主な活動地域: 大阪府

[概要]

本プロジェクトは、弁護士会と連携し、関西の各拘置所に収監中の薬物依存者に大阪ダルクに通所し断薬中の薬物依存者が面会を実施する。治療や自助グループ・ダルクの利用案内を自らの体験に基づき行うことで収監中の薬物依存者に回復への希望を伝え、釈放後に適切なプログラムにつながる橋渡しと共に、依存者の回復に欠かせない家族のカウンセリングを行い家族会への橋渡しを行う。

[推薦理由]

本プロジェクトは、大阪ダルク8年の取り組みの上に企画されたもの。薬物依存により収監された者の社会復帰後の再犯率は高い。元依存者が自らの体験を基に、彼らに依存から回復への道筋を与えるこの試みは、公的な断薬へのプログラムの提供されていない現状において、当事者およびその家族の福音となることを期待したい。プロジェクト推進にあたり、弁護士会との関係構築を図る点も興味深い。

(15)日本在住外国人のための医療支援事業

団体の活動内容紹介PDF (873KB)

社団法人まちづくり国際交流センター
・ 代表者: 吉田浩巳
・ 主な活動地域: 奈良県橿原市

[概要]

一万人の外国人のいる奈良県で、他文化理解や語学講座などの国際交流事業を提供している団体。今回のプロジェクトは、言語の不自由な在日外国人からのニーズを把握し、健康診断や医療相談の実施体制を整えるとともに、病院紹介冊子の作成・配布を行うことにより、在日外国人が安心して健康な日常生活を送れるよう医療支援を行う。

[推薦理由]

韓国・朝鮮、中国、ブラジル、フィリピン、ペルーなど様々な外国人の在住するこの地域に、医師や歯科医師といった医療従事者を巻き込み、健康診断を提供するこの取り組みは、国際交流事業の実績のある当団体ならではものと考える。情報の入り難い外国人へのPRなど、他地域の範となる優れた取り組みを期待したい。

(16)不登校の子どもたちの健康と体力づくりを考える

団体の活動内容紹介PDF (909KB)

神戸フリースクール
・ 代表者: 田辺克之
・ 主な活動地域: 兵庫県神戸市

[概要]

10年にわたりフリースクールを実施する中で、不登校の子どもたちは、学校へ行かない自分を責め、引きこもり、運動不足になり、生活リズムに変調をきたしがちである。本プロジェクトでは、子どもの居場所づくりとともに、子どもたちに給食サービスと体力つくりを提供することによって、栄養面や体力面のバランス改善から健康維持に取り組む。

[推薦理由]

不登校の子どもたちの健康問題という着眼点が斬新。調理過程に子どもの参加を得て新たな学びの場とするアプローチも、興味深い。申請対象となった活動(給食)は、前もって実験的に実施され、有効性を確認した上で助成が求められている点に申請書の説得力があった。助成金を用いての設備投資で活動がさらに発展するであろうことを確信させる。阪神淡路大震災を乗り越え、10年以上の活動蓄積を重ねている継続性も高く評価した。

(17)高機能広汎性発達障害の子ども達のサポート事業

団体の活動内容紹介PDF (886KB)

岡山県高機能広汎性発達障害児・者の親の会
・代表者: 伊丹英徳
・主な活動地域: 岡山県

[概要]

高機能広汎性発達障害の子ども達には自閉症と同様の障害特徴があり、知的能力はほぼ標準であるにもかかわらず、コミュニケーション能力の未熟さやこだわり等により、学校生活や一般社会への適応で多くの困難に直面する。専門家と親とが協力して結成された本会では、親相互の励ましや情報交換、学校関係者や一般社会へのこの障害の理解に向けた啓発活動を行い、子ども達が社会適応していくためのケアシステムの実現を目的とする。

[推薦理由]

この障害に対する一般社会の認知は低く、しかも知的障害を伴っていないために公的福祉援助の対象ともなり難い。学校関係者を対象とした講演会の実施や子どもたちの仲間づくりの会が子どもたちの孤独感を癒し、社会的スキルを身につけていける仕組み作りのきっかけとなることを期待したい。

(18)10代の生と性を考えるドラマスクールin三原

団体の活動内容紹介PDF (874KB)

みはらおやこ劇場
・ 代表者: 福戸山美紀
・ 主な活動地域: 広島県三原市

[概要]

13年にわたり、子どもが豊かに育つ環境づくりの一環として児童演劇の鑑賞事業等を行なってきた団体。今回のプロジェクトは、「自分自身のいのち」の尊さと「他者のいのち」への配慮を学ぶという観点から、10代の性の問題を考えるドラマスクールを一般からの参加型のワークショップにて実施する。

[推薦理由]

現在の社会問題としてある思春期の性の問題に、ただ単に鑑賞するだけのものではなく、参加型の演劇ワークショップを通して子ども達が「いのちの尊さ」を自分自身で考えていくこの取り組みは、子どもたちの感性を育む体験学習として望ましい内容。会員に限定せず、一般からの参加者を募る点も評価したい。

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継続助成

(1)ショッピングセンターの機能を生かした福祉サービス

特定非営利活動法人自立支援センターフィフティ
・代表者: 立花則夫
・主な活動地域: 青森県下田町

[概要]

重度の心身障害者と障害を持つ高齢者に、週1回ショッピングセンター(SC)の会議室で、看護婦による健康チェック、健康体操、趣味活動、買い物、昼食などのサービスを提供したことをきっかけに、今年5月にSC内にデイセンターを開設させるまでに至った。2002年度は、デイセンターの安定的運営を図るとともに、若年重度心身障害者・自立高齢者など介護保険が適用されない利用者にも利用しやすい環境を整備するよう関係機関に働きかけることも視野に入れる。

[推薦理由]

SCの機能を生かした福祉サービスとしてのプログラムは、新しいデイセンターへの考え方や機能への変革に向けた実験といってよい。その理由の一つに、行政の縦割りによる対象別ではなく、高齢者と障害者とのミックスした交流の場となっていること。二つには、街から離れた場所ではなく、SCという人々が集まりやすいところにあること。三つには、障害者や高齢者など街のなかに出かけ難い人たちが、買い物をしながら社会参加に結びつくこと。四つに、商店と福祉施設の異なる拠点が相乗効果をあげ、まちづくりに結びつくことが考えられる。今後の大型SCや商店街のあり方に影響力のある事例となるだろう。

(2)チャイルドライン千葉「子ども電話」

特定非営利活動法人子ども劇場千葉県センター
・代表者: 武智多恵子
・主な活動地域: 千葉県

[概要]

相談者である子どもに対して、アドバイスをするというよりも、話を聞くことによって、彼らの心を解放し、自らが解決策を見い出せるよう導くことを目標に、ヘルプラインを開設した。常設の子ども電話は、現在のところこの団体のみである。子どもからの信頼を得るには受け手の質の向上が欠かせないことから、受け手となる大人と若者(主に高校生)のレベルアップを目的とした研修会を実施している。本プロジェクトの広報活動の充実と独立採算化が今後の課題。

[推薦理由]

メールによる交信や情報伝達などが子ども文化に普及するにつれ、肉声によるコミュニケーションを確保する取り組みは大変意義深い。特に、若者が受け手となる電話相談は、若者の社会参加を促すことにもつながり、こうしたピアカウンセリングの手法が全国のモデルとなることを期待したい。若者に向けた研修の企画は彼ら自身が立てているというのはユニークだが、団体としてサービスの質をどの程度の水準に確保すべきなのかといった、客観的な評価ができるような研修手法の確立も目指してほしい。

(3)川崎ホームレス保健プロジェクト「冬を生きぬき、春を呼び込め」

川崎水曜パトロールの会
・主な活動地域: 神奈川県川崎市

[概要]

川崎の野宿生活者が健康的かつ人間的な生活が送れるように、月1回の「仲間の日」(地域の清掃や当事者による調理・配食など)の開催と週1回のパトロールを独自に行い、市や教育委員会への働きかけも行なってきた。2001年度は、応急手当やアルコール依存症をテーマに「仲間の日」の健康セミナーを開いた。これを受け、2002年度はアルコール依存症からの回復に取り組んでいるグループと連携してプログラムを提供するとともに、野宿生活者が抱える医療問題について、医師、看護婦、栄養士などとの話し合う場を引き続き設けるとしている。

[推薦理由]

本来地方自治体が担うべき仕事が十分になされていない現状において、地道な活動が評価されての継続助成である。「仲間の日」で血圧・体重・体脂肪測定を行うことによって野宿生活者自身の健康意識を高める取り組みから、母子手帳をモデルに「野宿の仲間の健康手帳」を作成・配布するという企画が生まれたことはたいへん興味深い。審査会の裏話になるが、このグループが月1回行なっている集団健康チェックに尿糖チェックを追加してはとの提案があり、そのためのスティック購入費を上乗せしたために、申請額よりも多い額を助成することになった。

(4)中等教育を補う「コミュニティ・スクール」の実現をめざして

特定非営利活動法人リベラヒューマンサポート
・代表者: 三好悠久彦
・主な活動地域: 静岡県東部地区

[概要]

教育部門と労働部門で年齢・学年・障害の枠を取り払った教育実践と就労促進を行なっているグループである。また、現在の中等教育では補いきれない不登校児童生徒、高校中退者、ひきこもり、障害を持つ生徒などの教育の場、またアイデンティティを確立する場としての「コミュニティ・スクール」の実現を目指している。前年度に引き続き、「リベラリポート」の発行によって、学校・相談機関・医療および福祉関係者などを中心に地域社会からの理解を深める。

[推薦理由]

近年、ますます増加傾向にあるひきこもり、不登校児、心身に障害のある子供たちは通常の学校教育を中退したり、長期欠席に至っている、そうした子どもたちに通信制課程に移籍し、リベラスコーレで学び、新しい歩みの道を見い出して、生き生きと自らを語り始めてゆく姿がリベラリポートに記されている。学校教育を補完する教育の場としての「コミュニティ・スクール」をめざしているが、こうした学びの場の意義は極めて高いと言えよう。次の展開として、児童・生徒のさまざまな個別的条件に対応したオーダーメイドの教材開発のみでなく、体験学習を採り入れたユニークな遊びの開発など、豊かな子どもたちの可能性を引き出す試みを模索しており、今後に期待したい。

(5)不登校児童・生徒の支援に係わるセミナー開催事業

特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティ
・代表者: 能島裕介
・主な活動地域: 阪神地区

[概要]

阪神淡路大震災で被災した子どもたちにボランティア家庭教師を派遣、不登校児童・生徒への居場所の提供、フリースクール開設などを行なっているグループ。不登校児童・生徒の支援のために家庭学習支援ボランティアを派遣する活動の中で、学生を中心とするボランティア希望者に対する研修やトレーニングを行い、ボランティアの精神的負担の軽減を図りつつ、コミュニケーションスキルの向上を目指す。

[推薦理由]

不登校の小中学生への対応としては、自由な居場所の提供がこれまでのNPOの主な活動であった。しかし同時に、申請者たちは学力の向上を図ることも重要と考え、そのために一定の訓練を受けた大学生が個々の不登校児たちの特徴にあわせて家庭での学習を支援する体制を整えることを思い立った。そこで2000年度の助成では阪神地域を拠点に、そのような学習支援ボランティアを育成するための継続的あるいは宿泊による研修セミナーを実施し、また子どもと外へ出る機会をつくるための親子ふれあいキャンプを企画した。今回の継続申請は、これらの進行中の経験を生かしながら兵庫での活動を発展させるとともに、京都や奈良での新たなセミナー展開を目指すものである。学生団体から生まれた若者中心の団体にふさわしい独自の構想であり、今後の展開に期待が持てる。

(6)精神障害者のための「つどい」事業の普及充実活動

障害を持ちながらも自立と納得のいく社会参加をめざすふれあいセンター
・代表者: 大島アヤノ、永山盛秀
・主な活動地域: 沖縄県

[概要]

精神科に通院する当事者が中心となって、グループホーム、小規模作業所、福祉の店などの運営を行なっているグループである。『つどい』とは自らの考えを語る場であり、対人関係が苦手な精神障害者が自己表現する訓練の場でもある。『那覇のつどい』の運営の充実化と、各地に広がり開催されている『つどい』の運営に対する効果的なアドバイスのあり方についても検討していく。

[推薦理由]

地理的・地形的・伝統文化的にも、戦火と占領統治を経た点においても、独特な事情にある沖縄は、さらに本土政府政策の影響を受けて、離島からの保健婦引き揚げが行われた一方、県庁所在地にも地域生活支援施設が設立されていない。当事者の自助による経済的精神的自立を支援し、その際当事者も支援者とともに「仲間」として参加するという精神障害者復帰思想に立脚して、1995年より那覇地方において、当事者が安心できる居場所、基地の確保から始めて、物的心的自立を目指し、ネットワークの建設と拡大、情報提供に努めてきた。最近当事者が所長となり、また機関紙の発行と配達を行い、活動の範囲が台湾にまで及ぼしつつある。今日までの業績とともに、激変しつつある精神医療福祉環境の中で自己批判と長期的展望を持って事業の将来の展開を考えつつある点を勘案して、継続助成の対象となった。

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