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2002年度アエラ掲載記事(団体活動内容)ご紹介

当事者だからこそ難病患児と母親を支えられる
特定非営利活動法人 エスビューロー
小児がん患児、家族の精神的サポート体制の確立事業
(兵庫県)

写真:スタッフと機関誌「クライス」

難病の子どもを抱える家族からの電話相談と、患者家族の声や医師たちからの病気や治療の解説などが掲載されている機関誌「クライス」。励まし合ったり、治療に関する情報交換の場になっている。

「私は基本的に今でも全身で泣いているんです」と代表の安道照子さんは声を震わせる。安道さんの長男が小児がんで5歳5カ月の短い命を終えたのは2000年の1月だった。「どうしてうちの子が…私は何か悪いことをしたのだろうか」と自分をひどく責めた。心が真っ白になった。自分が生きていく意味すらないと思った。

わが子の49日が過ぎた頃、そんな安道さんを小児がん学会へ誘ったのは子どもが同じ病室にいた安井美喜さんだった。安井さんも数カ月前に小児がんで1歳9カ月の長男を失っていた。その学会で偶然、子どもの担当医であった大阪大学附属病院の原純一医師に出会った。言いたいことは山ほどあったそして、数時間にわたって話し込んだ。

「そのときのことはショックでした」と原医師はいう。「患者によかれと思ってしていたことが、母親には伝わっていなかった」

写真:安井さん、安道さん、原医師、草深医師

手前右から時計回りに、安井さん、安道さん、原医師、草深医師

当時、阪大病院には難病の子を抱えた親たちが互いに支え合い、医師との疎通を図るネットワークがなかった。原医師のすすめもあって、阪大病院に「親の会」をつくることに。それからの安道さんと安井さんの動きは早かった。思いついてから3カ月ほどのうちに「エスビューロー」を立ち上げ、患者家族の思いを伝えるものとして機関誌『クライス』を創刊した。現在の事務所は「親の顔が見える距離」ということで阪大病院のすぐ近くに移した。昨年12月からは、月1回親の会の定例会を開き、医療関係者の講演会や医師との勉強会なども開催した。まるで亡くなった子どもが後押ししてくれているかのように夢中で動き回り、気がつくと「エスビューロー」設立から3年が経っていた。

今もっとも力を入れているのは、患児の母親を対象とした電話相談・個別相談。「わが子ががんと知らされた母親はパニックに襲われます。その絶望感の淵から立ち上がるためには、同じつらい経験をした私たちが共感してあげるのが一番の慰めになる」

話を聞いて一緒に泣くときもある。阪大の医師を通じて心理士によるカウンセリング対応も始めている。患者の年齢や家族の状況によっては、カウンセリングの必要なときがあるからだ。

「患児の母親を支えながら、患者の側からどんどん声をあげてよりよい医療につなげていきたい」という安道さんたちの願いは、今も亡くなった子への思いによって支えられている。

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