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医薬品製造販売承認申請中の第三世代ALK陽性非小細胞肺がん治療薬
ロルラチニブが優先審査の対象に

報道関係各位

2018年6月12日
ファイザー株式会社

ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は、抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤ロルラチニブ(開発番号:PF-06463922)が、2018年6月8日付けで、厚生労働省より優先審査の対象となることが通知されたことをお知らせいたします。

ロルラチニブは、「ALK*チロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性又は不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌**」の効能・効果で、本年1月に国内における製造販売承認を申請いたしました。

  1. *ALK: 未分化リンパ腫キナーゼ
  2. **以下、非小細胞肺がんを「NSCLC」と略記

このたびロルラチニブが優先審査の対象になったことは、昨年10月に導入された「医薬品の条件付き早期承認制度」に基づきます。本制度は、重篤な疾患で有効な治療方法が乏しく、患者数が少ないこと等により検証的臨床試験の実施が困難、あるいは実施可能であっても相当の期間を要すると判断される場合に適用が検討されます。また、適用されるためには検証的臨床試験以外の臨床試験等により一定の有効性、安全性を示す必要があり、市販後に必要な調査等を実施することが承認条件となります。

<参考:厚生労働省HP 医薬品の条件付き早期承認制度の実施について>
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000184962.pdf

ロルラチニブはファイザー株式会社にとって、「医薬品の条件付き早期承認制度」が適用された初めての薬剤となります。
本制度が適用された医薬品は優先審査の対象となり、優先審査品目の総審査期間(目標)は、本年までに80%タイル値で9ヵ月となっています。

【取締役 医薬開発部門長 マリエピエール・ガスティノーより】

「ALK肺がん治療において、国内ではすでに、弊社のザーコリ(一般名:クリゾチニブ)を含め3つのALK阻害剤が上市されていますが、耐性化の課題は依然として残っています。疾患進行のコントロールは非常に困難で、いまだ新しい治療選択肢が必要な大変厳しい状況にあります。
耐性化克服が期待されるロルラチニブの、国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験で示された高い臨床的有用性が認められ、条件付き早期承認制度の下、本剤を一日でも早く必要とされる患者さんにお届けできる道が開けたことを嬉しく思います。
承認された場合、本邦で4剤目のALK阻害剤となりますが、今回優先審査の対象となったことは、同薬効薬剤の承認順にかかわらず、医療ニーズが高いことを評価されたものと考えております。
また、本剤に関し、3,600名分を越える国内の患者さんたちの署名とともに、患者団体から『早期承認の要望書』が厚生労働大臣宛てに提出されたと代表の方よりご連絡をいただきました。
患者さんならびにご家族の想いを真摯に受け止め、承認に向けて引き続き尽力してまいります」

<参考資料>

【非小細胞肺がん(NSCLC)について】

肺がんは、がんによる死亡原因の世界1位です1。NSCLCは肺がん症例の約85%を占めており、特に遠隔転移している場合は未だに治療が困難です2。NSCLC患者さんの約75%が転移後または進行後に肺がんと診断されますが、その時点での5年生存率は僅か5%です2,3,4
肺がんの原因や症状、検査や病期(ステージ)、遺伝子とがんの関係や肺がんの治療法については、弊社のがん患者さんとご家族向けサイト「がんを学ぶ」内、「肺がんを学ぶ」サイトでもわかりやすく解説しています。
http://ganclass.jp/kind/lung/

【ロルラチニブの開発の経緯について】

ALK陽性肺がん治療は、弊社のザーコリ(一般名:クリゾチニブ)が端緒を開き治療効果の高いALK阻害剤が上市されたことにより目覚ましい進歩を遂げた一方で、耐性化の克服が喫緊の課題となっています。
この状況にいち早く対応するため、弊社はファースト・イン・クラスALK阻害剤であるザーコリの経験を踏まえ、第三世代のALK阻害剤であるロルラチニブを創製し開発を進めてきました。
ロルラチニブは、ALK阻害剤が効かなくなった患者さんの腫瘍に生じた変異(耐性変異)を解明することにより創製した第三世代のALK阻害剤であり、耐性変異がみられる変異型ALKにも効果が期待される化合物です。ロルラチニブは特に、他のALK阻害剤に抵抗性を示す変異腫瘍に対しても効果を発揮できるように、また、血液脳関門を通過できるように設計されました。

【ロルラチニブの有効性と安全性について】

日本も参加したロルラチニブの国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験では、複数回のALK阻害剤の治療を受けた患者さんを含む全ての患者群で、高い奏効率が認められ、頭蓋内腫瘍に対する奏効も確認されました。難治性の耐性変異を有する腫瘍に対しても効果を示し、全般的QOLの改善も認められました。安全性は概して忍容性が高く、投与中止に至る有害事象の割合は非常に低く、休薬や減量等によって管理可能でした。

ロルラチニブは現在、第Ⅲ相CROWN試験(NCT03052608)が進行中です。日本も参加している本試験は、ALK陽性転移性NSCLCに対するファーストライン治療薬としてのロルラチニブをクリゾチニブと比較する非盲検無作為化群間比較試験です。

【海外におけるロルラチニブの開発状況について】

米国においてロルラチニブは、2017年4月に、1剤以上のALK阻害剤による前治療歴を有するALK陽性転移性NSCLC治療におけるブレークスルー・セラピー(画期的治療薬)指定を受けています。2018年2月、ファイザー社は、米国食品医薬品局(FDA)が、ロルラチニブの新薬承認申請(NDA)を受理し、優先審査品目に指定したことを発表しました。また、欧州医薬品庁(EMA)も、ロルラチニブの製造販売承認申請を受理しています。
ロルラチニブは、いずれの規制当局にも、またいかなる適応症についても承認を受けていません。

<出典>
  1. 1 The International Agency for Research on Cancer, the World Health Organization, GLOBOCAN 2008, Available at:
    http://globocan.iarc.fr/Pages/fact_sheets_cancer.aspx (select “Lung” from the drop-down menu). Accessed October 13, 2017.
  2. 2 Reade CA, Ganti AK. EGFR targeted therapy in non-small cell lung cancer: potential role of cetuximab. Biologics. 2009; 3: 215–224.
  3. 3 Yang P, Allen MS, Aubry MC, et al. Clinical features of 5,628 primary lung cancer patients: experience at Mayo Clinic from 1997 to 2003. Chest. 2005;128(1):452–462
  4. 4 American Cancer Society. Detailed Guide: Lung Cancer (Non-Small Cell). Available at: http://www.cancer.org/cancer/lungcancer-non-smallcell/detailedguide/non .... Accessed October 13, 2017.

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