ベバシズマブBS点滴静注100mg「ファイザー」、同400mg「ファイザー」製造販売承認を取得
~国内初のベバシズマブ(遺伝子組換え)製剤のバイオシミラー~
報道関係各位
ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は、2019年6月18日(火)、ベバシズマブBS点滴静注100mg「ファイザー」、同400mg「ファイザー」(一般名:ベバシズマブ(遺伝子組換え)[ベバシズマブ後続1]、以下「ベバシズマブBS」と略記)の製造販売承認を取得したことをお知らせいたします。
ベバシズマブBSは、抗悪性腫瘍剤/抗VEGF*ヒト化モノクローナル抗体であるベバシズマブ(遺伝子組換え)製剤のバイオ後続品(バイオシミラー)です。ベバシズマブ(遺伝子組換え)製剤のバイオシミラーが国内で承認されたのは本剤が初めてです。
* VEGF=Vascular Endothelial Growth Factor(血管内皮増殖因子)
【ベバシズマブBSの概要】
製品名 | ベバシズマブBS点滴静注100mg「ファイザー」 (BEVACIZUMAB BS Intravenous Infusion 100mg [Pfizer]) ベバシズマブBS点滴静注 400mg「ファイザー」 (BEVACIZUMAB BS Intravenous Infusion 400mg [Pfizer]) |
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一般名 | 和名:ベバシズマブ(遺伝子組換え)[ベバシズマブ後続1] 洋名:Bevacizumab(Genetical Recombination) [Bevacizumab Biosimilar 1] |
効能・効果 | 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 |
用法・用量 | 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)[ベバシズマブ後続1]として1回5mg/kg(体重)又は10mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は2週間以上とする。 |
製造販売承認取得日 | 2019年6月18日 |
製造販売元 | ファイザー株式会社 |
※本剤の効能・効果、用法・用量は先行バイオ医薬品(アバスチン)と一部異なる点がありますのでご注意ください。
【ファイザー株式会社 取締役(医薬開発担当) 石橋 太郎より】
「本日、ベバシズマブ(遺伝子組換え)製剤としては国内初となるベバシズマブBSの製造販売承認を取得することができました。ベバシズマブ(遺伝子組換え)製剤を必要とする日本の大腸がんの患者さんに、バイオシミラーとして新たな治療選択肢をお届けできることを嬉しく思います。
ベバシズマブBSの承認は、オンコロジー領域のバイオシミラーとしてはトラスツズマブBSに次いで2剤目、弊社全体のバイオシミラーとしてはインフリキシマブBSも含め3剤目となります。今後も、さまざまな方法を通じて新しい医薬品の開発に注力し、より多くの患者さんに貢献できるよう尽力してまいります」
参考資料
【結腸がん・直腸がん(大腸がん)について】
日本において、1年間に10万人あたり約100人が新規に大腸がんと診断されています1。罹患者数は40歳代から増え、50歳代で加速し、高齢になるほど高くなります2。
男性においては胃がん、肺がんに次いで3番目、女性においては乳がんに次いで2番目に多いがんです3。部位別死亡率では男性は肺がん、胃がんに次いで2番目、女性では1番目です4。ステージⅣの5年相対生存率は約20%といわれています5。
【ベバシズマブBSについて】
ベバシズマブBSは、抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体であるベバシズマブ(遺伝子組換え)製剤のバイオシミラーです。特にVEGF蛋白を認識、結合することによって、血管新生を阻害します6,7,8。
【海外の承認状況について】
ファイザー社は本年2月、ベバシズマブ(遺伝子組換え)製剤のバイオシミラーとして、EUにおいてZIRABEV™の製品名で承認を取得しております。適応症は「転移性結腸・直腸癌、転移性乳癌、切除不能・進行再発非小細胞肺癌、進行または再発の腎細胞癌、再発または転移性子宮頸管癌」です。
米国においては、現在承認申請中です。
- 1,2. 国立がん研究センターがん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん) 基礎知識」
https://ganjoho.jp/public/cancer/colon/index.html - 3. 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」地域がん登録2013年全国推計値,2017年
- 4. 国立がん研究センターがん情報サービス「2017年人口動態統計によるがん死亡データ」
- 5. 全国がんセンター協議会の全がん協生存率共同調査(2019年4月集計)
- 6. National Cancer Institute. Angiogenesis Inhibitors. Available at
https://www.cancer.gov/about-cancer/treatment/types/immunotherapy/angiogenesis-inhibitors-fact-sheet.
- 7. Avastin.com. How is Avastin designed to work? Available at
https://www.avastin.com/patient/mcrc/about/how-avastin-works.html.Accessed June 2019.
- 8. Avastin-HCP.com. About Avastin: Proposed Mechanism of Action. Available at
https://www.avastin-hcp.com/about-avastin/proposed-moa.html. Accessed June 2019.
ファイザーオンコロジーについて
ファイザーオンコロジーは、がんとともに生きる患者さんに意義のある影響をもたらす革新的な治療薬を追求しています。オンコロジー領域におけるリーダーとして、画期的かつアクセス可能な治療薬を迅速にお届けし、がん患者さんの生活に変革をもたらすべく取り組んでいます。業界屈指の、生物学的製剤、低分子、免疫療法からなる豊富な開発パイプラインを有し、優れた革新的医薬品を探索し、多様ながんに臨床応用することに注力して研究を進めています。オンコロジー領域において重要なことは、医薬品の製造だけでなく、緊密なパートナーシップにより患者さんの生活改善を目指すこと。学会、研究者、共同研究グループ、政府、提携先などと協力しながら、革新的医薬品によるがんの治癒、あるいは、コントロールにまい進していきます。詳しくはwww.pfizer.comをご覧ください。
ファイザーについて:
より健康な世界の実現のために
ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、皆様が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療薬をお届けしています。私たちは、ヘルスケア製品の探索・開発・製造におけるクオリティ・安全性・価値の基準設定をリードしていくことを目指しています。当社のグローバルなポートフォリオには、医薬品とワクチンに加え、世界的に著名なコンシューマー・ヘルスケア製品が含まれています。ファイザーの社員は先進国および新興国市場で、非常に生命や生活を脅かす疾患の予防・治療・治癒に役立つ製品を通じて健康に貢献しています。卓越した革新的医薬品企業の責務として、優れた医薬品を誰もが容易に入手できるように、ファイザーは世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。私たちに信頼を寄せてくださる皆様のため、150年以上にわたり前進を続けてきました。詳細はホームページをご覧ください。