報道関係各位
2021年2月14日
ファイザー株式会社
ファイザー社(NYSE:PFE、以下「ファイザー」)およびBioNTech SE(Nasdaq: BNTX、以下「BioNTech」)は本日、COVID-19に対するワクチン『コミナティ筋注:以下、「コミナティ」』[一般名:コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)]の日本における製造販売に関して、ファイザー株式会社が医薬品医療機器等法第14条の3に基づく特例承認を取得したことをお知らせいたします。
本剤は、昨年12月18日に厚生労働省に製造販売承認を申請したものです。
厚生労働省とファイザー株式会社は、本年1月20日に、2021年に本剤約1億4400万回分を日本に提供するという最終合意書を締結しました。
コミナティ(英名:COMIRNATY)という製品名は、COVID-19、mRNA、コミュニティ(community)、免疫(immunity)という用語を組み合わせたもので、パンデミックにおいて、過去にない世界的な協業によって安全性を最優先に科学的な厳格さと効率性をもって開発されたmRNAワクチンであることを表しています。
【コミナティの概要(添付文書から一部抜粋)】
(詳細については、最新の添付文書をご確認ください)
販売名 |
コミナティ筋注 |
一般名 |
コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2) |
効能又は効果 |
SARS-CoV-2による感染症の予防 |
効能又は効果に関連する注意 |
本剤の予防効果の持続期間は確立していない。 |
用法及び用量 |
日局生理食塩液1.8mLにて希釈し、1回0.3mLを合計2回、通常、3週間の間隔で筋肉内に接種する。 |
用法及び用量に関連する注意 |
接種対象者:本剤の接種は16歳以上の者に行う。 |
製造販売承認取得日 |
2021年2月14日 |
製造販売元 |
ファイザー株式会社 |
技術提携 |
BIONTECH |
ファイザーR&D合同会社 社長の石橋太郎は次のように述べています。
「COVID-19に対するワクチンを日本の皆様にお届けするために、国内外の臨床試験に参加されているボランティアと医療機関の皆様にご協力いただき、厚生労働省および医薬品医療機器総合機構と緊密に連携し、これまでにないスピードで特例承認が得られたことを大変嬉しく思います。引き続き臨床試験と製造販売後調査にて本剤の安全性と有効性に関する情報を収集し、適正使用のための情報を発信してまいります」
ファイザー株式会社 取締役執行役員 ワクチン部門長の藤本陽子は次のように述べています。
「発生から1年以上経った今も多くの尊い命を奪い、人々を苦しめているCOVID-19に対する初のワクチン『コミナティ』が本日、国内で特例承認を得られたことを大変嬉しく思います。短期間で安全性と有効性が証明されたワクチンの創出を可能とした多くの方々の献身とサイエンスの進歩に心より敬意を表します。これからは日本の皆様にワクチンを速やかに供給し、安全に接種が行われるように努めてまいります。私たちがお届けするワクチンが、日本が新型コロナウイルスに打ち克つ一助となれば幸いです」
BioNTechチーフ・ビジネス・オフィサー兼チーフ・コマーシャル・オフィサーのSean Marett氏は次のように述べています。
「本日、日本においても私たちのmRNAワクチンが承認されたことを喜ばしく思います。本ワクチンの使用を許可する国々は確実に増えており、世界的なパンデミックに対処していくために非常に重要なことと考えております」
BioNTechが所有するmRNAワクチン技術に基づく本ワクチンは、BioNTechとファイザーにより共同開発されました。BioNTechは、EUにおける製造販売承認、ならびに米国、英国、カナダ等の国において計画している製造販売承認申請に先立つ緊急使用許可または同等の許可等を有します。
【臨床試験について】
このたびの特例承認は、The New England Journal of Medicine に掲載された主要な国際共同第2/3相試験のデータと、本剤の日本人における安全性、忍容性および免疫原性を評価した国内第1/2相試験の主要なデータを含む包括的な科学的エビデンスに基づいています。
国際共同第2/3相試験では、2回目接種7日後から評価したSARS-CoV-2感染歴のない参加者の集団(1つめの主要評価項目)、SARS-CoV-2感染歴のある参加者と感染歴のない参加者を含む集団(2つめの主要評価項目)の両方において、本剤の発症予防効果は95%でした。
国内第1/2相試験では、海外試験結果と同様の安全性および免疫原性が示されました。
本試験は継続中であり、安全性については最終接種から12ヵ月後まで収集します。また、試験結果は今後査読のある論文等で公表する予定です。
【供給について】
ファイザーとBioNTechは、日本政府との最終合意書で定めた供給計画に基づき、ワクチンを直ちに日本に供給します。日本向けのワクチンは、BioNTechのドイツの製造施設と、ファイザーのベルギーのプールスにある製造施設で製造します。製造施設から日本国内の接種拠点までの輸送などの詳細については開示していません。
【製造および輸送について】
ファイザーは、米国の3つの製造施設(ミシガン州カラマズー、ミズーリ州セントルイス、マサチューセッツ州アンドーヴァー)、およびベルギーのプールスで本剤を製造しています。
ワクチンの品質を確保するため、両社は本剤のために特別に設計した温度管理付きの配送箱を開発し、ドライアイスで推奨される保存条件 (-90~-60°C)で一定期間の保存を可能としています。この配送箱には位置と温度を常に追跡するGPS付き温度センサーが装着されており、未開封状態で10日間温度を維持できます。
また、国内輸送については別に開発した配送箱を使用します。この配送箱の開封後は、超低温の冷凍庫( -90~-60°C)で本剤を保存する場合は、ラベルに表示された使用期限日まで品質を維持できます。また、本配送箱は、5日毎にドライアイスを補充することでワクチンの保管場所として使用することが可能です。配送箱へのドライアイスの補充は最大2回までとなります。解凍後は、冷蔵条件(2~8°C)で最大5日間保存できます。
ファイザーについて:患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす
ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、人々が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療法をお届けしています。私たちは、革新的な医薬品やワクチンを含むヘルスケア製品の探索・開発・製造における品質・安全性・価値の基準を確立するよう努めています。ファイザーの社員は、生命や生活を脅かす疾患に対するより良い予防法や治療法を提供することで、日々、世界中の人々の健康に貢献しています。世界有数の革新的医薬品企業の責務として、信頼できる医療に誰もが容易にアクセスできるように、世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。人々の期待に応えるため、私たちは170年以上にわたり前進し続けてきました。詳細はホームページをご覧ください。
(米ファイザー本社)www.pfizer.com
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