抗悪性腫瘍剤『ボルテゾミブ注射用1mg「ファイザー」』発売
~『ボルテゾミブ注射用3mg「ファイザー」』とともに医療ニーズに貢献~
報道関係各位
ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は本日6月17日、抗悪性腫瘍剤(プロテアソーム阻害剤)『ボルテゾミブ注射用1mg「ファイザー」』(一般名:ボルテゾミブ水和物)を発売しました。本剤は、ボルテゾミブとして国内で初めて発売した1mg規格製剤です。これにより、本年2月25日に発売した『ボルテゾミブ注射用3mg「ファイザー」』とともに、投与量に応じ2規格から組合せることが可能となりました。ボルテゾミブの残薬廃棄量に関する研究1)では、1mg規格を想定した場合に薬剤廃棄率の軽減が報告されていることから、ボルテゾミブ注射用1mg「ファイザー」、同3mg「ファイザー」で、薬剤廃棄削減等の医療ニーズに貢献してまいります。

また、本剤は当社が独自に開発したオンコテインTM *1を施したバイアルにより、医療従事者の安全に配慮するとともに、誤投与防止のために以下の工夫をしています。
- 1.キャップ天面に「成分名(カタカナ)」「規格」を大きく表示したラベルを貼付
- 2.キャップ天面のラベルは二重ラベルとなっており、調整後の容器に貼付が可能
- 3.投与経路により調整液の濃度が異なるため、小函の蓋内部に「成分名」と「投与経路」が記載されたラベルがあり、調整後の容器に貼付が可能
- 4.包装(小函、ラベル)にユニバーサルデザイン仕様のつたわるフォント*2を採用することで、誤認防止と低視力状態に対応できるように可読性を向上



【ボルテゾミブ注射用1mg「ファイザー」、同3mg「ファイザー」の概要】
製品名 |
ボルテゾミブ注射用1mg「ファイザー」 ボルテゾミブ注射用3mg「ファイザー」 |
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一般名 | 日本名:ボルテゾミブ水和物 英名:Bortezomib Hydrate |
効能又は効果 | 1.多発性骨髄腫 2.原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫 |
用法及び用量 | 1.多発性骨髄腫 通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を以下のA法又はB法で静脈内投与又は皮下投与する。本剤は最低72時間空けて投与すること。 A法: 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、週2回、2週間(1、4、8、11日目)投与した後、10日間休薬(12~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、2又は8サイクルまで投与を繰り返す。3又は9サイクル以降は、週1回、2週間(1、8日目)投与し、13日間休薬(9~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、18サイクルまで投与を繰り返す。週1回投与への移行時期は併用する抗悪性腫瘍剤を考慮して選択すること。 B法(再発又は難治性の場合に限る): 週2回、2週間(1、4、8、11日目)投与した後、10日間休薬(12~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。 8サイクルを超えて継続投与する場合には上記の用法・用量で投与を継続するか、又は維持療法として週1回、4週間(1、8、15、22日目)投与した後、13日間休薬(23~35日目)する。この5週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。 2.原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫 通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を1、4、8、11日目に静脈内投与又は皮下投与した後、10日間休薬(12~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。本剤は最低72時間空けて投与すること。 |
製造販売承認取得日 | ボルテゾミブ注射用1mg「ファイザー」:2021年8月16日 ボルテゾミブ注射用3mg「ファイザー」:2021年8月16日 |
薬価収載日 | ボルテゾミブ注射用1mg「ファイザー」:2022年6月17日 ボルテゾミブ注射用3mg「ファイザー」:2021年12月10日 |
発売日 | ボルテゾミブ注射用1mg「ファイザー」:2022年6月17日 ボルテゾミブ注射用3mg「ファイザー」:2022年2月25日 |
薬価 | ボルテゾミブ注射用1mg「ファイザー」(1mg1瓶):19,811円 ボルテゾミブ注射用3mg「ファイザー」(3mg1瓶):38,694円 |
製造販売元 | ファイザー株式会社 |
※本剤の効能又は効果、用法及び用量は、先発医薬品(ベルケイド®)と一部異なる点がありますのでご注意ください。
- *1 医療従事者の安全性に配慮した製剤技術2,3)
- *2 一般的なフォントに比べ、低視力状態や低コントラスト状態(明るい部分と暗い部分との明暗の差があまりない状態)でも類似した文字の判別がつきやすい、ユニバーサルデザインのフォント
- 1)福岡智宏, 他:日本病院薬剤師会雑誌, 52, 297-300
- 2)Power LA. et al.: Hosp. Pharm., 49, 355-362, 2014
(本研究はファイザー社(旧ホスピーラ社)の資金提供を受け実施された) - 3)小林由佳, 他:医療薬学, 40, 352-359, 2014
ファイザーについて:
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ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、人々が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療法をお届けしています。私たちは、革新的な医薬品やワクチンを含むヘルスケア製品の探索・開発・製造における品質・安全性・価値の基準を確立するよう努めています。ファイザーの社員は、生命や生活を脅かす疾患に対するより良い予防法や治療法を提供することで、日々、世界中の人々の健康に貢献しています。世界有数の革新的医薬品企業の責務として、信頼できる医療に誰もが容易にアクセスできるように、世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。人々の期待に応えるため、私たちは170年以上にわたり前進し続けてきました。詳細はホームページをご覧ください。