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Pfizer co.jp ホーム ファイザー日本法人最新の取り組み【“患者さん”を考える】剤形追加・変更で、より服用しやすく【“患者さん”を考える】剤形追加・変更で、より服用しやすく

医療用医薬品は、医師が患者さんに処方する医薬品です。そのため、私たち製薬企業の社員は、直接患者さんからは見えないところで働いていますが、常に患者さんを思って仕事をしています。ファイザーの様々な部署の社員が、日々どのように患者さんを思い、どんな仕事をしているのかご紹介します。

試行錯誤も、患者さんの声にやりがい

ファイザー名古屋工場は、ファイザーのグローバルの製造供給部門であるPfizer Global Supply(以下、PGS)の拠点の一つです。名古屋工場では、医薬品の製造、安定供給に加え、剤形改良も行っており重要な役割を担っています。より服用しやすい剤形の開発に取り組むT.M.(開発・生産技術グループ)は、「想定通りに進まないことも多いのですが、新しい剤形で患者さんが満足されたという話と聞くと、大きなやりがいがあります」と話しています。T.M.のインタビューをまとめました。
 

患者さんを思い、本社と工場で意見交換

医療用医薬品は内用薬・外用薬・注射薬に大別されます。内用薬(飲み薬)の剤形には、普通錠やカプセルの他、普通錠を小さくした小型錠、口の中で溶ける口腔内崩壊錠(以下、OD錠)、ODフィルム、細粒、液剤などがあります。OD錠は、口の中で唾液あるいは少量の水分でも速やかに崩壊するので、飲み込む機能が低下した高齢の患者さんや水分摂取を控えている人などにも有用です。*1

ファイザーでは、新たに開発する製品だけでなく、すでに患者さんが服用されている製品も、より服用しやすい剤形にできないか考えています。取り組みの一環として、日ごろから医療従事者と面談している本社のマーケティング部門や、患者さんや医療従事者からの問い合わせ窓口となっているメディカル部門の担当者と名古屋工場の担当者が連携しています。

製剤に関して医師・薬剤師に意見を伺ったレポートなどから患者さんのニーズを読み取り、本社から「より飲みやすいOD錠の追加や小型錠への変更ができないか」といった相談を受けるほか、工場から製剤や包装の改良を提案する場合もあります。

話し合いを受け、原薬の性質などを踏まえて新剤形の開発ができるかをPGSで検討します。実現可能性があり、開発する方針が決まると、プロトタイプ(原型)の試作へと進みます。プロトタイプを用いた実験では、体内で有効成分が想定通りに溶け出しそうか、製剤を保存した時の安定性はどうなるかなどを調べます。
 

「想定外の結果から得られる情報」に価値

机上で想定した通りにはいかないもので、トライアル・アンド・エラーを何度も繰り返します。しかしたとえ想定外の結果となったとしても、まったく悲観はせず、むしろ前向きにとらえるようにしています。それを次に活かし、結果を出せばよいのです。

名古屋工場の取り組み事例としてOD錠がありますが、錠剤の「崩壊しやすさ」と「硬さ」という相反する条件の両立が求められます。口の中で速やかに崩壊することが好ましい半面、輸送や調剤の過程で簡単に割れてしまっては品質に関わるため、ある程度の硬さも必要です。またOD錠は口の中で崩壊することから「味」という点からも患者さんの飲みやすさを追求することが重要です。これらの条件を満たす製剤を求めて試行錯誤する中で、所定の基準をクリアする製剤ができ、次のステップに進むときには達成感があります。

そして、こうした剤形開発の成功確率を高めるためにAI(人工知能)の活用も行っています。原薬の性質に関する広範な情報に基づいて、最適な製剤設計を導き出すのが目的です。プロジェクト着手から新製品発売までの期間が短縮され、服薬利便性の高い製剤がより早く患者さんに届くと期待しています。

また、剤形開発の段階から将来を見据え、高品質な製品を安定的に製造・供給できるようAIを利用したシステム開発も行っています。
 

製剤技術で名古屋工場から世界へ

OD錠に関連して、患者会の方に名古屋工場で講演していただいたことがあります。日頃患者さんが服薬に対してどのような思いを持っているか、またOD錠が患者さんへどのような利便性をもたらしているか知ることができ、開発してよかったと大きなやりがいを感じました。

MR(医薬情報担当者)に同行して医師・薬剤師とお話したこともあり、間接的にですが、飲みにくさの解消などを望む患者さんの声を聞く貴重な経験になりました。患者さんのニーズに応えるべく、これからも名古屋工場から剤形改良を提案してきたいと思います。

OD錠など、ファイザージャパンが有する製剤技術は世界で通用すると思います。すでに名古屋工場から海外に供給している製品もありますが、それをさらに広げ、世界の患者さんに貢献していきます。

*1  出典:独立行政法人医薬品医療機器総合機構
https://www.pmda.go.jp/safety/consultation-for-patients/on-drugs/qa/0002.html 

関連リンク

■夏休みに小学生が「錠剤づくり」を体験
https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/external-communication/2023-08-30-02

■ファイザー名古屋工場、日本の品質や技術を世界へ
https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/external-communication/2022-12-09

■ファイザー名古屋工場紹介動画(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=nQF9ToMjBxU 

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