日本の製造拠点・名古屋工場
愛知県知多郡武豊町に位置する名古屋工場は、日本にあるファイザーの製造拠点です。設立されたのは1967年と古く、日本で50年以上の長い歴史を持つ工場です。総面積は約25万平方メートルにも及び、東京ドーム約5個分の広さに相当します。敷地内の移動には自転車を使うこともあるぐらい、広大な敷地面積を誇ります。
グローバルな製薬企業として、ファイザーは世界中に複数の製造拠点があります。名古屋工場の役割と、品質・安定供給へのこだわりや取り組みなどについて、ファイザー 取締役 執行役員 製造部門長であり、ファイザー・ファーマ株式会社 代表取締役社長の伊藤 雅彦に話を聞きました。
日本に工場を構えている理由とは?
名古屋工場は、医薬品のもととなる原薬や最終製品の製造、製剤の剤形開発などを行い、ファイザーのグローバルな製造部門における重要な役割を担っています。日本に工場を構えている理由は大きく3つあります。1つ目は、日本での安定供給を維持するために、複雑なサプライチェーンをしっかりと管理することです。2つ目は、日本の厳格な品質基準に合う高品質な製品を、安定的に国内供給するということ。そして3つ目は、日本の患者さんのニーズに沿った剤形開発を日本国内で行うことによって、顧客の信頼につながる製品を供給していくということです。
患者さんファーストの製品供給や地域貢献の取り組み
名古屋工場の魅力として挙げられるのは、クオリティー(高い品質の追及)カルチャーがしっかりと根付いていることで、常に患者さんを中心に考えながら、製品の安定供給に取り組んでいるところです。ファイザーの世界中の製造関連ネットワークにおいて、名古屋工場の供給に関するパフォーマンスはNo.1だと言えます。また、過去に大衆薬や原薬、動物薬の製造実績もあり、これらの経験や技術を活かして、患者さんのための剤形開発をしているところも特徴的です。
さらに、スマートファクトリーを目指して、AIやデジタル技術を実際の工場ラインへ導入することで、製造工程の品質改善や安定化などにも取り組んでいます。また、地域コミュニティとのつながりも大切にしており、地元の小学生を対象に、毎年夏に「サマーサイエンススクール」を開催し、薬やサイエンス(科学)をより身近に感じていただく取り組みを行っています*。サマーサイエンススクールでは、たとえば錠剤作りなど、実際の体験をとおして子どもたちにサイエンスの面白さを伝えています。
* 2020年から22年は新型コロナウイルス感染症を鑑み未開催
ジャパンクオリティを世界中へ届けたい
名古屋工場では、ファイザーが誇るグローバルネットワークを最大限に活かして、調達・製造・物流の効率化を図り、日本国内だけでなく、海外へも高品質な製品を供給しています。今後、世界への製品供給をさらに広げていくためにも、グローバルな人材を増やしていきながら、日本の優れた品質や技術を世界中に届けたい、という強い思いを持って日々努力しています。
伊藤 雅彦の経歴
ファイザー日本法人入社後、品質保証の業務を担当し、名古屋工場の製造管理者としての業務を経て、旧筑波工場の品質統括部長に赴任。その後、オーストラリアのシドニーにある工場の品質部門長を経験。帰国後、製剤部長を経験し、工場だけでなく、委託先を含めた品質部門全体を統括。さらにファイザー日本法人の品質保証責任者を経て、現職のファイザー取締役 執行役員 製造部門長、ファイザー・ファーマ株式会社 代表取締役社長に就任。
関連リンク
■ 夏休みに小学生が「錠剤づくり」を体験
https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/external-communication/2023-08-30-02
■【“患者さん”を考える】剤形追加・変更で、より服用しやすく
https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/external-communication/2023-05-10
■ 自分に限界を設定せず、やりたいことをやってみる
https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/external-communication/2023-03-06-02
■ タテ、ヨコ、斜めに「ジグザグキャリア」で成長を支援
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