【“患者さん”を考える】患者さんの声でより良い医療環境へ
医療用医薬品は医師によって使用される医薬品で、医療機関を通じて患者さんに届きます。そのため、社員の所属部門によっては、直接、患者さんと会う機会は限られますが、常に患者さんを思って仕事をしています。ファイザーにある様々な部門の社員が、日々どのように患者さんを思い、どんな仕事をしているのかご紹介します。
ファイザーは、「患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす」という企業目的のもと、医療用医薬品やワクチンの研究開発、製造、販売を通じて患者さんに貢献しています。
近年では、「患者さん中心の医療」を推進するため、患者さんや患者団体と協働する機会が増えています。その一環として、患者さんの声で社会を動かしていく「ペイシェント アドボカシー(Patient Advocacy)」を支援する取り組みがあります。この取り組みを世界中のファイザーで共通して展開するため、2020年にグローバル ペイシェント アドボカシー(Global Patient Advocacy: 以下、GPA)という専任チームを発足させました。日本の担当者であるY.N.にインタビューした内容をまとめました。
INDEX
なぜ、製薬企業が患者さんの声を聞くことが必要なのでしょうか?患者さんの「生活」を知り、それらを事業活動に反映させていくという2つの目的があるとファイザーは考えています。
(1)患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだすために
ファイザーの企業目的である「患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす」ためには、私たちが患者さんの生活を正しく知る必要があります。そうでなければ、真に患者さんの生活を変えるような新薬を生み出すことはできないと考えているからです。開発段階から患者さんの声を取り入れる取り組みを始めています。
(2)患者さんが希望する生活のための政策・医療環境を目指して
より良い医療制度、そして、誰もが安心して希望する生活のための治療を受けられる社会に変えていくには、医療従事者や製薬企業の努力だけでは十分ではありません。患者さん自身の声が社会に届き、医療政策や制度に反映されることが必要だと考えています。
欧米では患者団体が政策提言(アドボカシー)を積極的に行っています。国民皆保険によって医療の不公平が少ないと考えられている日本においては、その活動は欧米に比べると少ないでしょう。しかし、昨今、海外で承認されている薬剤が日本の患者さんに届くのが遅れる「ドラッグラグ」、届かない「ドラッグロス」が話題になる中で、日本でも「ペイシェント アドボカシー(Patient Advocacy)」の必要性が高まりつつあります。ファイザーは、アドボカシーを志す患者団体をエンパワーメントすることで、「患者さん中心の医療」の実現に貢献したいと考えています。
ファイザーでは2023年10月、GPAの取り組みの一つとして「Patient Advocacy Leadership Collective」を開始しました。これは、世界各国の患者団体をつなぐデジタル・プラットフォームです。
このプラットフォームでは、海外の患者団体リーダーの方とメンター・メンティ(助言や指導を通じ成長をサポートする人・その助言や指導を受ける人)のマッチングや、患者団体を運営する上で必要な知識を学ぶことができるコンテンツの提供をしています。日本での展開は2024年前半を予定しています。
この取り組みが、患者団体運営の一助となり、患者アドボカシーの後押しにつながることを目指しています。
2021年から毎年10月の第1週に、世界中のファイザーで「Patients in Focus Week」というイベントを同時開催しています。この期間、世界各国で患者さんと協働している部署が中心となり、Patient Centricity(患者さん中心)への意識を高める様々なプログラムを企画・実施しています。
2023年、日本法人では、患者団体の代表に集まっていただき、製薬企業と患者団体との協働のあり方をテーマにディスカッションしました。また、患者団体からのメッセージを社内のSNSや掲示板に掲出し、その思いを社員と共有しました。
患者さんのことを考えて業務を行うのはこの1週間だけではありませんが、このような集中した期間を設けることで改めて意識を深め、Patient Centricity(患者さん中心)の企業文化の醸成を推進する機会になると感じています。
関連リンク
■ 【“患者さん”を考える】患者さんが納得する治療を支える
https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/external-communication/2023-11-15
■ 【“患者さん”を考える】国際共同治験に反映 日本の患者さんの声https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/external-communication/2023-02-22
■ 【“患者さん”を考える】希少疾患 新薬開発とともに必要なことは?https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/external-communication/2023-02-28
■ 【“患者さん”を考える】これからの医薬情報担当者としてhttps://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/external-communication/2023-09-13