「がんより、人生。」プロジェクトに込めた想い:担当者が語る、がんのイメージ変革
ファイザーは2025年9月、「がんより、人生。」をキーメッセージとするプロジェクトを開始しました。患者さんが漠然と抱くがんへの恐怖をやわらげ、がんとともに生きていく時代へ。“がん”に対するイメージを変える取り組みです。このプロジェクトでは、映像コンテンツの企画・放映を手がけるJ:COMや、ラジオ放送事業を展開するニッポン放送に番組制作を依頼し、映像と音声の両面から、患者さんや生活者にメッセージを発信してきました。このプロジェクトをリードした、オンコロジー(がん領域)部門の担当者に話を聞きました。
INDEX
国立がん研究センターのまとめでは、日本人の2人に1人ががんにかかるとされています※1。
一般論として、かつては、「がん=死」のようなイメージがあったかもしれませんが、現在では、医学の進歩により治療を続けながら、がんとともに生きることも可能な時代になっています。
このプロジェクトをリードしたカワカミは、がんと向き合う上で欠かせないものの一つとして「信頼できる情報」を挙げます。ところが、社会で流通しているがんに関する情報は玉石混交で、必ずしもすべてが信頼できるものとは限りません。また、医学が日々進歩しているにもかかわらず、「がん=死」といったイメージが未だ根強く残っているのではないでしょうか。
たとえば、がんと診断されて治療を開始する前に仕事を辞めてしまう方がいらっしゃったり※2、疎外感や孤独感に苦しむ方が少なくありません※3。

プロジェクトリーダーのカワカミ
カワカミは振り返ります。
「“がんに関する正しい情報に多くの人がアクセスできるようになれば、がんに対する不安や恐れをやわらげ、絶望せずに希望を持つことができるようになるのではないか”――その想いを形にするために取り組んでいました。一方で、法規制上、製薬企業は医療用医薬品に関する情報を患者さんに直接伝えることができないというジレンマも抱えていました」
では、どうすればよいのか? 多くの社員との議論を経て、「一度は絶望を経験した患者さんが、周囲の人とともに前を向いて生きていく姿を通して、社会に希望を届けることができるのではないか」という方向性が見えてきました。
こうして生まれたのが、このメッセージです。
【「がんより、人生。」 〜ひとりのがんに、みんなの力を。〜】
「がんに人生を奪われるのではなく、治療を続けながら、仕事や趣味などの“自分の人生”、“あなたらしさ”を大切にして生きてほしい。そんな社会にしたい」――そのような想いが、この言葉には込められています。
このプロジェクトでファイザーは、テレビやラジオなど複数のメディアを活用し、「がん患者さんのリアル」を発信することで、社会のがんに対するイメージを変えることを目指しています。
本プロジェクトの一環として、ケーブルテレビの番組制作・運営を手掛けるJ:COMが、「がん患者さんに寄りそう」をテーマに番組を制作しました。
番組制作にあたり、J:COMのスタッフは、がんを経験した3名とそのご家族、周囲の方、合わせて約20名にインタビューを実施。①がんになるまでの人生、②がんになったことで人との関わりがどう変わったのか、③今、前向きに何に取り組んでいるのか――を中心にドキュメンタリー形式で番組を作り上げました。
制作を統括した中込智裕さんは、「“正しい情報を知り、正しく恐れる”という(ファイザーの)コンセプトに強く共感しました。メディアはがんを“死”と結びつけて描きがちですが、今回は患者さんそれぞれの人生を、脚色せずに描くよう心がけました」と振り返ります。
番組の第1弾を見た方からは、「前向きに治療に取り組もうと思った」との声が寄せられているそうです。

番組の制作統括を担当した中込さん
番組動画はこちらから
「がんより、人生。」 第1話 岸田徹篇 前編
https://www.youtube.com/watch?v=6OYmiXAss6M
「がんより、人生。」 第1話 岸田徹篇 後編
https://www.youtube.com/watch?v=lzkby8csu7k
「がんより、人生。」 第2話 小宮諒篇 前編
https://www.youtube.com/watch?v=_DcLisRk0_k
「がんより、人生。」 第2話 小宮諒篇 後編
https://www.youtube.com/watch?v=ahBljE3Amr4
「がんより、人生。」 第3話 池田和泉篇 前編
https://www.youtube.com/watch?v=MTeTTGMnDYw
「がんより、人生。」 第3話 池田和泉篇 後編
https://www.youtube.com/watch?v=kEjwdTeyieY&t=87s 
このような評価を得られた背景についてカワカミは、J:COM側の制作スタンスと制作プロセスに理由があると話します。具体的には、「その人が歩んできたストーリーに寄りそい、その背景にある意味を丁寧に紡ぎ出す」というスタンスと、「言葉にならない想いを映像の力で表現し、視聴者が自分の感覚でその意味を見出す体験をつくる」というプロセスです。
カワカミはこうした取り組みへの想いを次のように語ります。
「がん患者さん、そのご家族はもちろん、がんではない方や、身近にがんとともに歩んでいる方がいらっしゃる方々にもぜひ見ていただきたいと思います。受け止め方は置かれた状況によって異なると思いますが、近い将来、“がんになっても決して孤独ではないこと、過剰に恐れることはない”というイメージが社会に根付くことを願っています」

「がんより、人生。」でおなじみのポーズ
“がんのイメージを変える”取り組みの一環として、音声でメッセージを発信したのが、ニッポン放送が制作したラジオ番組『みんなの明日~がんと歩む~』です。この番組は、朝のワイド番組『垣花正 あなたとハッピー!』の1コーナーで、がん患者さんや専門家をお迎えし、がんになったときの心の持ち方や、お金のこと、家族や仕事のことなど、具体的な情報やアドバイスを発信しました。
カワカミは、「ラジオは“しっかり言語化すべきこと”を伝えるのに適していると思います。表現方法が異なるテレビと組み合わせた発信で、より広く、患者さんを含めた皆さんの心を動かすことができると思う」と期待を語ります。
ニッポン放送『垣花正 あなたとハッピー!』パーソナリティの垣花正さんは、次のように話しています。
「『みんなの明日~がんと歩む~』コーナーで、患者さんと向き合う専門家の方々にお話をうかがうたび、その真剣さと、静かな情熱に胸を打たれます。“治す”だけでなく、“寄りそう”ということの難しさと深さを、毎回、教えてもらっている気がします。
このコーナーが、そんな皆さんの思いを伝える窓口になり、聴いてくださる誰かの心を少しでも支えるきっかけになれば、と思いながら放送しています」

※1 国立がん研究センター.がん情報サービス.最新がん統計のまとめ.
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
※2 国立がん研究センター厚生労働省委託事業.患者体験調査報告書令和5年度調査(最終版).令和7年5月.
※3 国立がん研究センター.がん情報サービス.がんと心.
https://ganjoho.jp/public/support/mental_care/mc01.html
関連リンク
ファイザー 「がんより人生。」
https://cancer.pfizer.co.jp/
ファイザー 「がんを学ぶ」
https://www.ganclass.jp/
ニッポン放送 「みんなの明日~がんと歩む~」
https://podcast.1242.com/minnanoashita/