報道関係各位
2022年2月10日
ファイザー株式会社
ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は本日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する経口抗ウイルス薬『パキロビッド®パック』(一般名:ニルマトレルビル錠/リトナビル錠、以下「パキロビッド」)の日本における製造販売に関して、医薬品医療機器等法第14条の3に基づく特例承認を取得いたしました。
本剤は、本年1月14日に厚生労働省に製造販売承認を申請したものです。厚生労働省とファイザー株式会社は、同2月1日に本剤200万人分を日本に供給するという最終合意書を締結したことを発表しました。
ニルマトレルビルは、ファイザーが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を標的に創製した新規化合物で、SARS-CoV-2のメインプロテアーゼ(3CLプロテアーゼ)を阻害することによってウイルスの複製を抑制します。一方、リトナビルはSARS-CoV-2に対する抗ウイルス活性はなく、ニルマトレルビルの代謝を阻害し、その濃度を増加させます。
【パキロビッドの概要(添付文書から一部抜粋)】
【ファイザーR&D合同会社 社長 石橋太郎からのコメント】
「SARS-CoV-2の3CLプロテアーゼを阻害し、COVID-19が重症化して入院および死亡に至るリスクを軽減する経口治療薬パキロビッドの特例承認が得られたことを嬉しく思います。医療従事者のみなさま、厚生労働省および医薬品医療機器総合機構と連携し、臨床試験および製造販売後調査にて本剤の安全性と有効性に関する情報を引き続き収集し、適正使用のための情報を発信してまいります」
【臨床試験について】
日本も参加している国際共同第2/3相EPIC-HR試験では、外来治療の対象となる重症化リスクの高いCOVID-19患者において本剤がプラセボと比較して入院または死亡のリスクを89%(症状発現から3日以内)および88%(症状発現から5日以内)減少させることが示されました。また、有害事象の発現割合は本剤(23%)とプラセボ(24%)と同程度であり、おおむね軽度でした。
【公平なアクセスへの取り組み】
ファイザーは、すべての人がパキロビッドに公平にアクセスできるよう安全で有効な経口抗ウイルス薬をできるだけ早く、適正な価格で提供することを目指しています。本剤の使用が許可または承認された場合、全世界で公平なアクセスを推進するために、パンデミック下では各国の所得に基づく段階的な価格で経口治療薬を提供します。高中所得国は、低所得国より高い価格になります。
また当社は、受託製造の可能性の模索を含め、経口治療薬の製造および供給支援のための投資をします。現時点で、2022年中の製造可能量を8千万人分から1億2千万人分に増加しました。
すでに複数の国と事前調達契約を締結しており、100を超える世界中の国と二国間協議を開始しています。さらに、世界人口の約53%を構成する低所得国および中所得国95ヵ国における本剤へのアクセス拡大を目的に、規制当局の許可または承認を前提に、医薬品特許プール(Medicines Patent Pool)とライセンス契約を締結しました。
ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、人々が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療法をお届けしています。私たちは、革新的な医薬品やワクチンを含むヘルスケア製品の探索・開発・製造における品質・安全性・価値の基準を確立するよう努めています。ファイザーの社員は、生命や生活を脅かす疾患に対するより良い予防法や治療法を提供することで、日々、世界中の人々の健康に貢献しています。世界有数の革新的医薬品企業の責務として、信頼できる医療に誰もが容易にアクセスできるように、世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。人々の期待に応えるため、私たちは170年以上にわたり前進し続けてきました。詳細はホームページをご覧ください。
(米ファイザー本社)www.pfizer.com
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