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Pfizer co.jp ホーム報道関係の皆さま:プレスリリース2023年国立がん研究センターとファイザー、新たなコラボレーションの枠組みで実施した第III相試験においてホルモン受容体陽性/HER2陰性の進行乳がん患者に対するパルボシクリブのタモキシフェンとの併用の有効性を確認国立がん研究センターとファイザー、
新たなコラボレーションの枠組みで実施した第III相試験において
ホルモン受容体陽性/HER2陰性の進行乳がん患者に対する
パルボシクリブのタモキシフェンとの併用の有効性を確認
~医師主導治験におけるアカデミアと企業の新たな取り組み~

報道関係各位

2023年2月20日
ファイザー株式会社

ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は、本日、ホルモン受容体(HR)陽性/HER2陰性の進行または転移乳がん患者を対象としてパルボシクリブ(製品名:イブランス®)とタモキシフェンの併用投与を検討した無作為化第III相試験(PATHWAY試験)のトップライン結果を発表しました。本試験は、無増悪生存期間(PFS)の延長を示し、試験の主要目的を達成しました。

PATHWAY試験は、HR陽性/HER2陰性の閉経前・閉経後の進行または転移乳がん患者を対象とし、パルボシクリブとタモキシフェンの併用投与とプラセボとタモキシフェンの併用投与を比較するアジア国際共同、多施設、無作為化、二重盲検、第III相試験です。
本試験は、国立研究開発法人国立がん研究センター(以下、「国立がん研究センター」)主導による国際共同の医師主導治験であり、日本において新たなコラボレーションの枠組みであるClinical Research Collaboration(以下、「CRC」)1にて国立がん研究センター、アジアのアカデミア、ファイザーの共同研究(ファイザーより資金および治験薬を提供)として実施されました。

これまで、特に欧米において、アカデミアの研究者が臨床試験の実施体制を自ら整備・構築し、医師主導で治験を積極的に行ってきました。近年、日本国内においても医師主導治験の法規制が整備され、研究者/研究グループと企業が共同で新しい治療戦略の開発を検討する機会が増えています。
CRCは、新しい治療に関する臨床的に重要なデータを研究者/研究グループと企業が共同で創ることを可能としたコラボレーションの枠組みであり、日本においても本枠組みを用いた臨床試験が行われるようになりました。CRCにおける治験依頼者は研究者/研究グループであり、規制要件および試験実施計画書に従って試験を実施する責務は研究者/研究グループにありますが、CRCの枠組みにより、企業が試験のデザインや計画に関与し、試験の実施状況を確認し、資金や治験薬を提供することが可能となります。

上述のCRCの枠組みで実施したPATHWAY試験において、HR陽性/HER2陰性の閉経前・閉経後の進行または転移乳がん患者に対し、パルボシクリブとタモキシフェンの併用投与は、プラセボとタモキシフェンの併用投与と比較し、統計学的に有意かつ臨床的に意味のあるPFSの延長を示し、試験の主要目的を達成しました。主要解析時における全生存期間(OS)のイベント数は十分ではありませんが、パルボシクリブとタモキシフェンの併用投与で良好な傾向がみられました。OSの追跡調査のため、本試験は継続して実施される予定です。
パルボシクリブとタモキシフェン併用投与の忍容性は良好であり、本併用投与の安全性プロファイルは、これまでにパルボシクリブと内分泌療法の併用投与で認められた安全性プロファイルと同様でした。
なお、パルボシクリブとタモキシフェン併用投与の有効性および安全性はこれまで確立されていませんでした。PATHWAY試験の詳細な有効性および安全性の結果は、今後、学術学会で発表される予定です。

【ファイザーR&D合同会社 社長 石橋 太郎のコメント

「タモキシフェンは、主に閉経前/閉経期進行乳がんに対する一次治療および閉経後進行乳がんの二次治療以降の治療として広く用いられていますが、これまでパルボシクリブをタモキシフェンと併用投与したときの有効性を検証する第III相試験は実施されていませんでした。アカデミアと企業が共同したPATHWAY試験が主要目的を達成したこととともに、本試験によりパルボシクリブとタモキシフェンの併用投与が進行乳がん患者さんにおいて臨床的ベネフィットを示す重要な結果が得られたことを嬉しく思います。
今後、日本においてCRCの枠組みをさらに発展させ、医師主導治験を医薬品製造販売承認申請に活用してまいりたいと思います」

<参考>

【PATHWAY試験について】

■試験デザイン
PATHWAY試験は、HR陽性/HER2陰性の閉経前・閉経後の進行または転移乳がん患者を対象としたアジア国際共同、多施設、無作為化、二重盲検、第III相試験です。
184名の患者さんがパルボシクリブとタモキシフェンの併用投与とプラセボとタモキシフェンの併用投与に1:1の割り付け比にて無作為割り付けされ、治験責任医師判定によるPFSを主要評価項目として、パルボシクリブとタモキシフェンの併用投与の有効性および安全性を評価しました。パルボシクリブは125 mgまたはプラセボを21日間1日1回経口投与、7間休薬する28日間を1サイクルとして投与を繰り返しました。タモキシフェンは20 mgを1日1回連日経口投与しました。閉経前・閉経期の患者はLH-RHアゴニスト(ゴセレリン)の投与が行われました。
PATHWAY試験は、国立がん研究センター主導による国際共同の医師主導治験であり、日本(12施設)、韓国(6施設)、台湾(3施設)、シンガポール(2施設)の4ヵ国で試験を実施しました。

【パルボシクリブ(製品名:イブランス®)について】

パルボシクリブは、CDK4/6を阻害する経口分子標的薬です2。CDK4/6は、細胞周期の調節に主要な役割を果たしており、細胞増殖を引き起こします。パルボシクリブはCDK4/6を選択的に阻害して、細胞周期の進行を停止させることにより、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています3,4。パルボシクリブは、進行乳がんに対して内分泌療法歴のないエストロゲン受容体(ER)陽性/HER2陰性の閉経後進行乳がん患者を対象とした国際共同第III相試験(レトロゾールとの併用)(PALOMA-2試験)ならびに、進行乳がんに対して内分泌療法を受け疾患進行を認めたHR陽性/HER2陰性の閉経前または閉経後進行乳がん患者を対象とした国際共同第III相試験(フルベストラントとの併用)(PALOMA-3試験)において有用性が示されました。
パルボシクリブは、世界100ヵ国以上で承認されており、PALOMA-2試験およびPALOMA-3試験の結果を元に、本邦ではパルボシクリブ25 mgおよび125 mgを含有するカプセル剤および錠剤(販売名:イブランスカプセル25 mg、同125 mg、およびイブランス錠25 mg、同125 mg)について、「ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」を効能・効果として2017年9月27日および2020年1月23日にそれぞれ承認されています。
※イブランス(一般名:パルボシクリブ)のタモキシフェンとの併用療法は、現時点では、推奨されていません。詳細は最新の添付文書をご参照ください。

【「乳がんを学ぶ」について】

弊社のがん患者さんとご家族向けのがん情報総合サイト「がんを学ぶ」は、2012年の開設以来、製薬業界屈指のアクセス数を誇ります。その中のサイトの一つ「乳がんを学ぶ」では、乳がんの症状や検診の方法、手術や放射線治療、薬物療法などの治療法についてわかりやすく解説しています。
https://ganclass.jp/kind/breast/ 

【My Choiceプログラムについて】

「今までの暮らしを続けるために、よりよい選択をしたい」 一人ひとりが、その人らしい選択で、これからも転移・再発乳がんとともに毎日を送ることができるよう、エビデンスに基づいた医療情報やお金に関する制度等を掲載しております。乳がん患者さんの声を取り入れ、日本の患者さんのために展開するプログラムで、これからも患者さんとそのご家族に寄り添ってまいります。
https://mychoiceprogram.jp/index.html#home 

<出典>

1.梅山佳子. 抗がん剤における医師主導治験―企業としての取り組み. 医学のあゆみ. 2020;273(8):647-651
2.IBRANCE® (palbociclib) Prescribing Information. New York. NY: Pfizer Inc: 2022.
3.Weinberg, RA. pRb and Control of the Cell Cycle Clock. In: Weinberg RA, ed. The Biology of Cancer. 2nd ed. New York, NY: Garland Science; 2014:275-329.
4.Sotillo E, Grana X. Escape from Cellular Quiescence. In: Enders GH, ed. Cell Cycle Deregulation in Cancer. New York, NY: Humana Press; 2010:3-22.

【参考資料】 本プレスリリースの英語訳(PDF:257KB) 

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