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Pfizer co.jp ホーム報道関係の皆さま:プレスリリース2024年再発または難治性の多発性骨髄腫の患者さんに新たな治療選択肢「エルレフィオ®皮下注」製造販売承認を取得再発または難治性の多発性骨髄腫の患者さんに新たな治療選択肢
「エルレフィオ®皮下注」製造販売承認を取得
~多発性骨髄腫に対する初めての二重特異性抗体~

報道関係各位

2024年3月26日
ファイザー株式会社

ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は本日、抗悪性腫瘍剤の抗BCMA/CD3二重特異性抗体「エルレフィオ®皮下注44mg、同76mg」〔一般名:エルラナタマブ(遺伝子組換え)。以下、本剤〕について、「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」に対する治療薬として、国内における製造販売承認を取得しました。今回の承認は、国際共同第2相試験(MagnetisMM-3試験)および国内第1相試験(MagnetisMM-2試験)の結果等に基づくものです。

再発又は難治性の多発性骨髄腫に対する治療では、免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬および抗CD38モノクローナル抗体製剤の3クラスの薬剤がキードラッグとして用いられますが、これらの薬剤に耐性を示すようになった患者さんの多くでは、その後の治療で十分な効果が期待できません。また、これら3クラスの薬剤に対して再発・難治となった患者さんに対する標準的な薬物治療はこれまでありませんでした。上記3クラスの薬剤それぞれ少なくとも1剤ずつが無効となった多発性骨髄腫患者さんを対象に実施したMagnetisMM-3試験で、本剤は臨床的に意義のある奏効率を示しました。
今回の承認により、3クラスの薬剤それぞれ少なくとも1剤ずつが無効又は治療後に再発し、かつ他に標準的な治療選択肢のない多発性骨髄腫の患者さんにとって、本剤が新たな治療選択肢となります。

ファイザー株式会社 取締役 医薬開発担当の石橋太郎は次のように述べています。「本日、エルレフィオが承認され、繰り返し治療を受けることが多い再発又は難治性の多発性骨髄腫の患者さんに新たな治療選択肢をご提供できることを大変嬉しく思います。臨床試験にご参加いただいた方々、治験実施医療機関の皆様に改めて感謝申し上げるとともに、本剤を一日でも早くお届けできるよう関係各位と連携してまいります」

<参考情報>
多発性骨髄腫について
多発性骨髄腫は、造血幹細胞から分化成熟する形質細胞に由来し、進行性で根治が困難な血液がんです。健康な形質細胞は、体内に侵入した細菌やウイルスなどの感染への抵抗を助ける抗体を産生します1。多発性骨髄腫は血液がんで2番目に多く、日本では7,500人以上、世界では約176,000人が毎年新たに診断されています2,3。多発性骨髄腫患者の約半数は診断から5年以内に死亡し、多くの患者が再発した疾患に対して4ライン以上の治療を受けます4。疾患の経過は患者により異なりますが、ほぼ全ての患者で再発が認められ、治療を繰り返します。日常診療などから得られたデータによると、再発・難治の多発性骨髄腫患者は、数回の治療後に3つの主要なクラスの薬剤(免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬、抗CD38モノクローナル抗体)に対して耐性を示すことが多いものの、その後の治療でもこれらの薬剤を繰り返し用いることが一般的です5。再発・難治の多発性骨髄腫の患者における治療の目標は、疾患のコントロールに加え、治療が許容可能な毒性であることと、生活の質を改善することです6

MagnetisMM-3試験について
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象に、本剤単剤投与の有効性および安全性を評価する第2相、非盲検、単群、多施設共同試験です。本試験は、免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬および抗CD38モノクローナル抗体それぞれ少なくとも1剤ずつに抵抗性を示す多発性骨髄腫患者を対象とし、治療歴にB細胞成熟抗原(BCMA:B-cell maturation antigen)を標的とした治療のない患者がコホートA(123例)、治療歴にBCMAを標的とした治療のある患者がコホートB(64例)に参加しました。28日を1サイクルとして、本剤76 mgを週1回皮下投与し、最初のサイクルでは2段階プライミング投与として1日目に本剤12 mg、4日目に32 mgを皮下投与しました。本剤の投与を6サイクル以上受け、部分奏効以上の奏効が少なくとも2ヵ月間継続した患者では、投与間隔を2週間に1回としました。主要評価項目である奏効率についてコホートAおよびコホートBで臨床的に意義のある結果が認められました。主な有害事象はサイトカイン放出症候群、貧血、好中球減少症、下痢、血小板減少症、疲労、食欲減退、リンパ球減少症、注射部位反応、発熱、悪心および低カリウム血症でした。

エルレフィオ®皮下注〔一般名:エルラナタマブ(遺伝子組換え)〕について
通常、抗体は一つの標的を認識し結合しますが、二重特異性抗体は異なる二つの標的を認識して結合することができます。本剤は、BCMAとCD3を標的とした二重特異性抗体の皮下投与製剤です。骨髄腫細胞のBCMAおよびT細胞のCD3に結合し、T細胞による細胞傷害性を活性化することで骨髄腫細胞の細胞死を誘導します。本剤は、2023年8月に米国で初めて承認され、現在、欧州連合、スイス、ブラジル、カナダ、イギリスで、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬として承認されています。

【製品概要】

製品名

エルレフィオ®皮下注44mg、同76mg

一般名

日本名:エルラナタマブ(遺伝子組換え)
英名:Elranatamab (Genetical Recombination)

効能又は効果

再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る) 

用法及び用量

通常、成人にはエルラナタマブ(遺伝子組換え)として、1日目に12mg、4日目に32mgを1回皮下投与する。
8日目以降は1回76mgを1週間間隔で皮下投与する。
なお、24週間以上投与し、奏効が認められている場合は、投与間隔を2週間間隔とすること。

製造販売承認取得日

2024年3月26日

製造販売元

ファイザー株式会社

ファイザーの血液がんへの取り組みについて

ファイザーは血液がんに対する8つの治療薬を含め、承認済みの24種類のがん治療薬とバイオシミラー医薬品のポートフォリオを有し、業界をリードしています。私たちは、科学的な研究を血液がん患者さんのための革新的な医薬品へと変えるために、過去十数年間にわたり、大胆かつ新しいアプローチを採用してきました。私たちは、日々血液がんと向き合う患者さん、また、今後血液がんと診断される可能性のある患者さんのために、「患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす」という使命を果たすべく邁進しています。

ファイザーオンコロジーについて

ファイザーオンコロジーは、がん治療の新たな時代を切り開く最先端にいます。業界をリードするポートフォリオと広範なパイプラインには、様々な角度からがんを攻撃し、従来の治療を大きく変える作用機序を持つ、抗体薬物複合体(antibody-drug conjugates:ADC)、低分子化合物、二重特異性抗体、免疫療法などが含まれます。私たちは、乳がん、泌尿生殖器がん、血液がん、メラノーマ(悪性黒色腫)、大腸がん、婦人科がん、肺がんを含む胸部がんなど、世の中の主要ながんに対する変革的な治療薬を提供することに注力しています。サイエンスを推進し、患者さんの生活を改善するブレークスルーを加速することを私たちはお約束します。

ファイザーについて:患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす

ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、人々が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療法をお届けしています。私たちは、革新的な医薬品やワクチンを含むヘルスケア製品の探索・開発・製造における品質・安全性・価値の基準を確立するよう努めています。ファイザーの社員は、生命や生活を脅かす疾患に対するより良い予防法や治療法を提供することで、日々、世界中の人々の健康に貢献しています。世界有数の革新的医薬品企業の責務として、信頼できる医療に誰もが容易にアクセスできるように、世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。人々の期待に応えるため、私たちは175年以上にわたり前進し続けてきました。詳細はホームページ、公式SNSをご覧ください。

(米ファイザー本社)www.pfizer.com 

(日本法人)www.pfizer.co.jpInstagram X 

<出典>

1 Multiple Myeloma Research Foundation (MMRF): What is Multiple Myeloma? Available at:
https://themmrf.org/multiple-myeloma/ 
2 Cancer Statistics. Cancer Information Service, National Cancer Center, Japan (National Cancer Registry, Ministry of Health, Labour and Welfare).
3 World Health Organization. Globocan 2020: Multiple Myeloma. Available at:
https://gco.iarc.fr/today/data/factsheets/cancers/35-Multiple-myeloma-fact-sheet.pdf 
4 Mikhael, J, Ismaila N, Cheung M, et al. Treatment of multiple myeloma: ASCO and CCO joint clinical practice guideline. J Clin Oncol. 2019;37:1228-63
5 Guillaume X, Horchi D, Gomez J, et al. Real-world treatment patterns of triple-class refractory (TCR) multiple myeloma (MM) across the United States (Us), Canada, and Western Europe: a retrospective chart study. American Society of Clinical Oncology (ASCO) 2023, June 2-6, in Chicago, IL.
6 Bazarbachi AH, Al Hamed R, Malard F, Harousseau JL, Mohty M. Relapsed refractory multiple myeloma: a comprehensive overview. Leukemia. 2019 Oct;33(10):2343-57.

関連リンク

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