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Pfizer co.jp ホーム報道関係の皆さま:プレスリリース2025年
多発性骨髄腫治療薬「エルレフィオ」の用法・用量の追加承認取得
多発性骨髄腫治療薬「エルレフィオ」の用法・用量の追加承認取得~一定期間以降、4週間間隔での投与も可能に~

報道関係各位

2025年6月24日
ファイザー株式会社

ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:五十嵐啓朗)は本日、抗悪性腫瘍剤「エルレフィオ®皮下注44mg、同76mg」〔一般名:エルラナタマブ(遺伝子組換え)。以下、本剤〕について、用法・用量に関する国内における医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得しました。

本剤は、再発または難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした国際共同第2相試験(MagnetisMM-3試験)の結果に基づき、「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能・効果として2024年3月に承認され、同5月に発売しました。当該承認時の本剤の投与間隔は最長で2週間でしたが、MagnetisMM-3試験の長期フォローアップデータ(追跡期間中央値:コホートA 17.6ヵ月、コホートB 9.9ヵ月)に基づき、2024年11月に用法・用量に4週間間隔の投与方法を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請を行い、本日承認を取得しました。

MagnetisMM-3試験では、本剤の1週間間隔投与を6サイクル受け、奏効が認められた患者は、2週間間隔投与に変更し、さらに2週間間隔投与を少なくとも6サイクル受けた患者は、投与間隔を4週間に1回に変更することとしていました。本試験の4週間間隔投与を含む長期フォローアップデータでは、臨床的に意味のある深くかつ持続する奏効が認められ、全体的な安全性プロファイルは良好でした。

このたびの新たな用法・用量の承認により、より長い間隔での本剤の投与が可能となることで、通院頻度など、多発性骨髄腫の患者さんの治療負担を軽減することができるようになります。

【製品概要

販売名

エルレフィオ®皮下注44mg、同76mg

一般名

日本名:エルラナタマブ(遺伝子組換え)
英名:Elranatamab (Genetical Recombination)

効能又は効果

再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)

用法及び用量
(このたびの承認取得により、下線部が追加)

通常、成人にはエルラナタマブ(遺伝子組換え)として、1日目に12mg、4日目に32mgを1回皮下投与する。8日目以降は1回76mgを1週間間隔で皮下投与する。なお、24週間以上投与し、奏効が認められている場合は、投与間隔を2週間間隔とすること。2週間間隔で24週間以上投与した場合は、投与間隔を4週間間隔とすることができる。

製造販売承認取得日

2024年3月26日

薬価収載日

2024年5月22日

発売年月日

2024年5月22日

効能又は効果、用法及び用量追加の承認年月日

2025年6月24日

製造販売元

ファイザー株式会社

<参考情報>
多発性骨髄腫について
多発性骨髄腫は、造血幹細胞から分化成熟する形質細胞に由来し、進行性で根治が困難な血液がんです。健康な形質細胞は、体内に侵入した細菌やウイルスなどの感染への抵抗を助ける抗体を産生します1。多発性骨髄腫は血液がんで2番目に多く、日本では7,500人以上、世界では約176,000人が毎年新たに診断されています2,3。多発性骨髄腫患者の約半数は診断から5年以内に死亡し、多くの患者が再発した疾患に対して4ライン以上の治療を受けます4。疾患の経過は患者により異なりますが、ほぼ全ての患者で再発が認められ、治療を繰り返します。日常診療などから得られたデータによると、再発・難治の多発性骨髄腫患者は、数回の治療後に3つの主要なクラスの薬剤(免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬、抗CD38モノクローナル抗体)に対して耐性を示すことが多いものの、その後の治療でもこれらの薬剤を繰り返し用いることが一般的です5。再発・難治の多発性骨髄腫の患者における治療の目標は、疾患のコントロールに加え、治療が許容可能な毒性であることと、生活の質を改善することです6

MagnetisMM-3試験について
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象に、本剤単剤投与の有効性および安全性を評価する第2相、非盲検、単群、多施設共同試験です。本試験は、免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬および抗CD38モノクローナル抗体それぞれ少なくとも1剤ずつに抵抗性を示す多発性骨髄腫患者を対象とし、治療歴にB細胞成熟抗原(BCMA:B-cell maturation antigen)を標的とした治療のない患者がコホートA(123例)、治療歴にBCMAを標的とした治療のある患者がコホートB(64例)に参加しました。28日を1サイクルとして、本剤76 mgを週1回皮下投与し、最初のサイクルでは2段階プライミング投与として1日目に本剤12 mg、4日目に32 mgを皮下投与しました。本剤の投与を6サイクル以上受け、部分奏効以上の奏効が少なくとも2ヵ月間継続した患者では、投与間隔を2週間に1回としました。また、2週間間隔投与を少なくとも6サイクル受けた患者では、投与間隔を4週間に1回に変更することとしました。主要評価項目である奏効率について、コホートAおよびコホートBで臨床的に意義のある結果が認められました。主な有害事象はサイトカイン放出症候群、貧血、好中球減少症、下痢、血小板減少症、疲労、食欲減退、リンパ球減少症、注射部位反応、発熱、悪心および低カリウム血症でした。

エルレフィオ®皮下注〔一般名:エルラナタマブ(遺伝子組換え)〕について
通常、抗体は一つの標的を認識して結合しますが、二重特異性抗体は異なる二つの標的を認識して結合することができます。本剤は、BCMAとCD3を標的とした二重特異性抗体の皮下投与製剤です。骨髄腫細胞のBCMAおよびT細胞のCD3に結合し、T細胞による細胞傷害性を活性化することで骨髄腫細胞の細胞死を誘導します。本剤は、2023年8月に米国で初めて承認され、現在、世界50以上の国と地域で、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬として承認されています。

<出典>

1. Multiple Myeloma Research Foundation (MMRF): What is Multiple Myeloma? Available at: https://themmrf.org/multiple-myeloma/
2. Cancer Statistics. Cancer Information Service, National Cancer Center, Japan (National Cancer Registry, Ministry of Health, Labour and Welfare).
3. World Health Organization. Globocan 2020: Multiple Myeloma. Available at: https://acsjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.3322/caac.21660
4. Mikhael, J, Ismaila N, Cheung M, et al. Treatment of multiple myeloma: ASCO and CCO joint clinical practice guideline. J Clin Oncol. 2019;37:1228-63
5. Guillaume X, Horchi D, Gomez J, et al. Real-world treatment patterns of triple-class refractory (TCR) multiple myeloma (MM) across the United States (Us), Canada, and Western Europe: a retrospective chart study. American Society of Clinical Oncology (ASCO) 2023, June 2-6, in Chicago, IL.
6. Bazarbachi AH, Al Hamed R, Malard F, Harousseau JL, Mohty M. Relapsed refractory multiple myeloma: a comprehensive overview. Leukemia. 2019 Oct;33(10):2343-57.

ファイザーオンコロジーについて

ファイザーは、がん(オンコロジー)領域において新たな時代を切り拓くべく、日々尽力しています。当社のすでに上市している薬剤の数々と、開発中の候補化合物群には、さまざまなアプローチでがんを攻撃する作用機序を有しているものがあり、低分子化合物、抗体薬物複合体(ADC)、および二重特異性抗体などの免疫療法などが含まれます。特に、乳がん、泌尿器がん、血液がん、そして肺がんを含む胸部悪性腫瘍などに対して、革新的な治療法をもたらすために注力しています。サイエンスを原動力として、がん患者さんの生活を大きく改善し、より長い人生を送っていただくためのブレークスルーを生みだしてまいります。

ファイザーについて:患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす

ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、人々が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療法をお届けしています。私たちは、革新的な医薬品やワクチンを含むヘルスケア製品の探索・開発・製造における品質・安全性・価値の基準を確立するよう努めています。ファイザーの社員は、生命や生活を脅かす疾患に対するより良い予防法や治療法を提供することで、日々、世界中の人々の健康に貢献しています。世界有数の革新的医薬品企業の責務として、信頼できる医療に誰もが容易にアクセスできるように、世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。人々の期待に応えるため、私たちは175年以上にわたり前進し続けてきました。詳細はホームページ、公式SNSをご覧ください。

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