報道関係各位
2023年5月26日
ファイザー株式会社
ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は、本日5月26日、能動免疫による、60歳以上の成人におけるRSウイルスを原因とする急性呼吸器疾患および下気道疾患の予防を目的とした、組換え2価融合前Fタンパク質抗原含有RSウイルスワクチン(以下、本剤)の国内における製造販売承認申請を厚生労働省に行いました。
【ファイザーR&D合同会社 社長 石橋 太郎のコメント】
本日、日本で60歳以上の成人におけるRSウイルスワクチンを申請できたことを嬉しく思います。近年、RSウイルス感染症は高齢者における重症例が先進国で問題となっていますが、RSウイルス感染症を予防するワクチンはありません。RSウイルスワクチンは開発優先度の高いワクチンとして厚生労働省の指定を受けており1、一日でも早く承認が得られるよう関係者と協業してまいります。
【60歳以上の成人のRSウイルス感染症】
RSウイルスは、乳児のみならず60歳以上の成人においても呼吸器感染症の主な原因のひとつであり、呼吸器系に影響を与え、重篤な転帰となる可能性があります1、2、3、4。また、RSウイルス感染症は、慢性閉塞性肺疾患やうっ血性心不全などの慢性疾患を悪化させることが報告されています5、6。さらに最近の研究によると、RSウイルスは先進国の60歳以上の成人において年間約470,000例の入院と約33,000例の死亡原因とされ、日本では約62,000例の入院と約4,400例の死亡原因と推定されています7。しかしながら、現在RSウイルス感染症を予防するワクチンはなく、対症療法のみが行われています。
【組換え2価融合前Fタンパク質抗原含有RSウイルスワクチンとは】
ファイザー社で開発中のRSウイルスワクチンは、米国国立衛生研究所(NIH)による融合前Fタンパク質の結晶構造などに関する基礎研究に基づいています。Fタンパク質は、RSウイルスがヒト細胞に侵入する際に利用される分子デバイスです。上記の研究で、RSウイルスの融合前Fタンパク質をベースとするワクチンが、RSウイルス感染を予防する可能性があることが示唆されました。このNIHの発見に基づき、ファイザー社は多数の融合前Fタンパク質構造体を評価し、非臨床研究で強力な抗ウイルス免疫応答を誘導するワクチン抗原を特定しました。本剤は、RSウイルスAおよびBそれぞれのFタンパク質の組換え体を含有する2価ワクチンです。
ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、人々が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療法をお届けしています。私たちは、革新的な医薬品やワクチンを含むヘルスケア製品の探索・開発・製造における品質・安全性・価値の基準を確立するよう努めています。ファイザーの社員は、生命や生活を脅かす疾患に対するより良い予防法や治療法を提供することで、日々、世界中の人々の健康に貢献しています。世界有数の革新的医薬品企業の責務として、信頼できる医療に誰もが容易にアクセスできるように、世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。人々の期待に応えるため、私たちは170年以上にわたり前進し続けてきました。詳細はホームページ、公式SNSをご覧ください。
(米ファイザー本社)www.pfizer.com
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