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Pfizer co.jp ホーム報道関係の皆さま:プレスリリース2023年ポリアデノシン5'二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤「タラゾパリブトシル酸塩カプセル」製造販売承認を申請ポリアデノシン5'二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤
「タラゾパリブトシル酸塩カプセル」製造販売承認を申請

報道関係各位

2023年2月24日
ファイザー株式会社

ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は、本日2月24日、「BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」および「去勢抵抗性前立腺癌」の治療薬として、ポリアデノシン5'二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤「タラゾパリブトシル酸塩カプセル」(以下、タラゾパリブ)の、国内における製造販売承認申請を厚生労働省に行いました。

乳癌に関する申請は、BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌患者を対象としたタラゾパリブの海外第3相試験(EMBRACA試験)および国内第1相試験の結果等に基づいています。EMBRACA試験では、タラゾパリブ群は治験責任医師が選択した化学療法群と比較して、主要評価項目の無増悪生存期間の延長が認められ、忍容性は良好でした。国内第1相試験では、BRCA遺伝子変異陽性HER2陰性の局所進行または転移乳癌の日本人患者を対象にタラゾパリブの有効性および安全性を評価し、臨床的に意味のある抗腫瘍効果が示されました。
前立腺癌に関しては、去勢抵抗性前立腺癌患者を対象とした国際共同第3相試験(TALAPRO-2)において、タラゾパリブとエンザルタミド併用投与群は、プラセボとエンザルタミド併用投与群と比較して、主要評価項目の画像診断に基づく無増悪生存期間の延長が認められました。また、タラゾパリブとエンザルタミド併用投与群に新たな安全性の懸念は認められず、タラゾパリブの単剤投与およびエンザルタミドの単剤投与の安全性プロファイルと一致していました。

【ファイザーR&D合同会社 社長 石橋 太郎のコメント】

本剤の臨床試験にご参加いただいた患者さんと医療機関の皆様に感謝申し上げます。乳がんおよび前立腺がんの患者さんにこの新たな治療選択肢をお届けできるよう、承認取得に向けて関係者と協業してまいります。

<参考情報>

【タラゾパリブについて】

タラゾパリブは、DNA修復で重要な役割を果たしているPARP1およびPARP2の強力な阻害薬です。PARP触媒活性の阻害とPARPトラッピングという2つの機序によって、相同組換え修復または他のDNA修復経路に関与する遺伝子に変異または欠損がある腫瘍細胞で合成致死を誘導します。また、非臨床試験の結果から、PARP阻害薬であるタラゾパリブとアンドロゲン受容体シグナル伝達経路阻害薬であるエンザルタミドを併用投与することで相補的に働き、相同組換え修復遺伝子変異の有無にかかわらず、両薬剤に対する癌の感受性が高まると考えられています1, 2。現在、TALAPRO-2をはじめとする臨床試験でタラゾパリブとエンザルタミドの併用治療が評価されています。
タラゾパリブは、相同組換え修復遺伝子の1つであるBRCA遺伝子の変異を有するHER2陰性の局所進行または転移乳癌の成人患者の治療を適応として、米国を含む70以上の国や地域において承認されています。一方、前立腺癌におけるタラゾパリブ単剤もしくはタラゾパリブとエンザルタミド併用投与が承認されている国や地域はありません。

【BRCA遺伝子変異を有する転移乳癌について】

BRCA1およびBRCA2遺伝子は、二本鎖DNA切断の修復経路において主要な役割を果たす遺伝子であり3、遺伝性乳癌の20%~25%およびすべての乳癌の5%でこれらの遺伝子の変異が認められます4。米国およびEUでは、一般の女性が乳癌を発症する生涯リスクが12%である5, 6のに対し、BRCA1遺伝子変異を受け継いだ女性の55%~65%およびBRCA2遺伝子変異を受け継いだ女性の約45%が70歳までに乳癌を発症します7, 8, 9。一般的にはBRCA1またはBRCA2遺伝子変異を有する乳癌はその他の乳癌と転帰が類似しています10が、より低年齢であることが多いため、特に生殖細胞系列BRCA遺伝子変異を有する乳癌の治療において、アンメットメディカルニーズが高まっています。

【去勢抵抗性前立腺癌について】

前立腺癌の中で、アンドロゲン除去療法を行っても腫瘍が進行する状態と定義され、治療がより困難な進行癌とみなされています。最終的には癌が進行し、他の致死的な合併症を伴わない死亡に至るため、転移性去勢抵抗性前立腺癌の治療には依然として大きなアンメットメディカルニーズが存在します。

【EMBRACA試験について】

転移乳癌に対する化学療法歴があり、生殖細胞系列BRCA遺伝子変異を有する局所進行または転移乳癌患者を対象に、タラゾパリブと治験責任医師が選択した化学療法を比較する第3相、非盲検、無作為化、並行、2群、多施設共同試験です。

【TALAPRO-2試験について】

去勢抵抗性前立腺癌に対する全身抗悪性腫瘍療法歴がなく、相同組換え修復遺伝子変異の有無を問わない転移性去勢抵抗性前立腺癌患者を対象に、エンザルタミドとタラゾパリブの併用投与を評価する第3相、二重盲検、無作為化、プラセボ対照、多施設共同試験です。

ファイザーオンコロジーについて

ファイザーオンコロジーは、がんとともに生きる患者さんの生活に意義のある影響をもたらす治療薬の進展に注力しています。グローバルにおいて、乳がん、泌尿生殖器がん、大腸がん、血液がん、肺がん、メラノーマ(悪性黒色腫)を対象に、業界屈指の30を超える適応症を有する24の革新的ながん治療薬やバイオシミラー製品を提供しています。私たちは、がんとともに生きることに変革をもたらすべく邁進していきます。

ファイザーについて:患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす

ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、人々が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療法をお届けしています。私たちは、革新的な医薬品やワクチンを含むヘルスケア製品の探索・開発・製造における品質・安全性・価値の基準を確立するよう努めています。ファイザーの社員は、生命や生活を脅かす疾患に対するより良い予防法や治療法を提供することで、日々、世界中の人々の健康に貢献しています。世界有数の革新的医薬品企業の責務として、信頼できる医療に誰もが容易にアクセスできるように、世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。人々の期待に応えるため、私たちは170年以上にわたり前進し続けてきました。詳細はホームページ、公式SNSをご覧ください。

(米ファイザー本社)www.pfizer.com 
(日本法人)www.pfizer.co.jpInstagram Twitter 

本邦では、アステラス製薬株式会社が製造販売業者です。

<出典>

1 McFarland TR, Kessel A, Swami U, et al. Development of PARP inhibitor combinations for castration resistant prostate cancer unselected for homologous recombination repair mutations. Am J Transl Res. 2021;13(7):7427-39.

2 Rao A, Moka N, Hamstra DA, et al. Co-Inhibition of Androgen Receptor and PARP as a Novel Treatment Paradigm in Prostate Cancer-Where Are We Now? Cancers (Basel). 2022;14(3):801.
3 Campeau PM, Foulkes WD, Tischkowitz MD. Hereditary breast cancer: new genetic developments, new therapeutic avenues. Hum Genet 2008;124(1):31-42.
4 Easton DF. How many more breast cancer predisposition genes are there? Breast Cancer Res 1999;1(1):14-7.
5 Howlader N, Noone AM, Krapcho M, et al. (editors). SEER Cancer Statistics Review (CSR), 1975-2014, National Cancer Institute. Bethesda, MD, https://seer.cancer.gov/csr/1975_2014/, based on November 2016 SEER data submission, posted to the SEER web site, April 2017.
6 Boyle P, Ferlay J. Cancer incidence and mortality in Europe, 2004. Ann Oncol 2005;16(3):481‑8.
7 Balmana J, Diez O, Rubio I, et al. BRCA in breast cancer: ESMO Clinical Practice Guidelines. Ann Oncol 2010;21(Suppl 5):v20-2.
8 Chen S, Parmigiani G. Meta-analysis of BRCA1 and BRCA2 penetrance. J Clin Oncol 2007;25(11):1329-33.
9 Antoniou A, Pharoah PDP, Narod S, et al. Average risks of breast and ovarian cancer associated with BRCA1 or BRCA2 mutations detected in case Series unselected for family history: a combined analysis of 22 studies. Am J Hum Genet 2003;72(5):1117-30.
10 Goodwin PJ, Phillips KA, West DW, et al. Breast cancer prognosis in BRCA1 and BRCA2 mutation carriers: an International Prospective Breast Cancer Family Registry population-based cohort study. J Clin Oncol 2012;30(1):19-26.

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