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Pfizer co.jp ホーム報道関係の皆さま:プレスリリース2024年ダニ媒介性脳炎の発症を予防する国内初のワクチン「タイコバック®水性懸濁筋注」成人と小児剤形の製造販売承認を取得ダニ媒介性脳炎の発症を予防する国内初のワクチン
「タイコバック®水性懸濁筋注」成人と小児剤形の製造販売承認を取得
~本日ファイザー製ワクチン3製品が同日承認~

報道関係各位

2024年3月26日
ファイザー株式会社

ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は本日、成人および小児におけるダニ媒介性脳炎の発症を予防するワクチンとして、「タイコバック®水性懸濁筋注0.5 mL」および「タイコバック®小児用水性懸濁筋注0.25 mL」(一般名:組織培養不活化ダニ媒介性脳炎ワクチン。以下、本剤)に対する国内における製造販売承認を取得しました。
本剤は1970年代から欧州を中心に広く使用されており、本邦では「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において医療上の必要性が高いと評価され、2019年9月19日に当社が厚生労働省から本剤の開発要請を受けました。今回の承認は、この開発要請を受けて実施した国内第3相試験の結果等に基づくものです。
本剤の承認により、ダニ媒介性脳炎の流行地域への渡航者や、ダニ媒介性脳炎ウイルスに感染する可能性のある地域の居住者の感染を予防することができると期待されます。

日本渡航医学会理事長で、久留米大学医学部 教授の渡邊浩先生は次のように述べています。「ダニ媒介性脳炎はマダニに刺咬されることにより感染する疾患の一つで、現時点では有効な治療法が存在せず、発症すると後遺症や死亡につながる場合もあります。この疾患は欧州を中心に流行していますが、近年北海道でも死亡例を含む5例の患者さんが報告されており、海外への渡航者のみならず日本国内でもワクチンによる予防の重要性が高まっています。今回、日本における臨床試験データも踏まえて承認されたことで、医師や接種希望者がこのワクチンを利用できるようになることを喜ばしく思います」

ファイザー株式会社 取締役 医薬開発担当の石橋太郎は次のように述べています。「国内におけるダニ媒介性脳炎の実態は十分に把握されておらず、有効な治療法がないためアンメットメディカルニーズが存在します。医療上の必要性が高いワクチンとして、当社は厚生労働省からの開発要請に基づきタイコバックの開発を進めてまいりました。本剤を医療現場にお届けできるよう関係各位と協業してまいります」

なお、当社は本剤とともに、肺炎球菌による小児の侵襲性感染症の予防で「プレベナー20®水性懸濁注」および60歳以上のRSウイルス感染症の予防で「アブリスボ®筋注用」についても本日承認を取得しました。詳細は以下からご覧ください。

「プレベナー20®水性懸濁注」:https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2024/2024-03-26-01
「アブリスボ®筋注用」:https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2024/2024-03-26-02

<参考情報>
ダニ媒介性脳炎について1,2
ダニ媒介性脳炎ウイルスを保有するマダニに刺咬されることにより感染する疾患です。急性ダニ媒介性脳炎の経過と長期的転帰は、感染したダニ媒介性脳炎ウイルスの亜型によって異なります。日本(北海道)には極東亜型のダニ媒介性脳炎ウイルスが分布しており、感染すると徐々に頭痛、発熱、悪心、嘔吐等の髄膜炎症状が現れ、さらに脳脊髄炎を発症すると精神錯乱、昏睡、痙攣、麻痺等の中枢神経症状を呈します。また、ダニ媒介性脳炎ウイルスの亜型の中で極東亜型が最も重篤な経過をとり、致死率は20%~40%で、生残者の30%~40%に神経学的後遺症がみられるといわれています。ダニ媒介性脳炎は英国、ノルウェー、フランス、ドイツ、ロシアを含むヨーロッパ、中国や日本を含む東アジア等、世界で毎年10,000~15,000件報告されており、前述のとおり、本邦ではこれまでに北海道で5例の発生が報告されています。疾患に対する認知度や検査体制が不十分等の理由から、急性脳炎等を発症してもダニ媒介性脳炎ウイルスの感染確認に至っていない可能性も示唆されており、本邦におけるダニ媒介性脳炎の実態は十分に把握されていません。

国内第3相試験について
国内第3相試験は、16歳以上の日本人健康成人および1歳以上16歳未満の日本人小児を対象に、成人は0.5 mL、小児は0.25 mLの用量で、本剤の安全性および免疫原性を評価した多施設共同、単群、非盲検試験です。

タイコバック®水性懸濁筋注(一般名:組織培養不活化ダニ媒介性脳炎ワクチン)について3
本剤は、1970年代にIMMUNO社が開発した不活化ダニ媒介性脳炎ウイルスワクチンで、最初に市販された組織培養由来ダニ媒介性脳炎ワクチンです。その後様々な改良を経て、ダニ媒介性脳炎の流行国を中心に使用されています。ファイザー社は、2015年にバクスター社から本剤の製造販売承認を承継しました。
日本においては、ダニ媒介性脳炎ワクチンは、医療上の必要性が高いワクチンとして厚生労働省から開発要請を受けており、当社は2023年3月に本剤の製造販売承認申請を厚生労働省に行いました。

【製品概要】

製品名

タイコバック®水性懸濁筋注0.5 mL
タイコバック®小児用水性懸濁筋注0.25 mL

一般名

日本名:組織培養不活化ダニ媒介性脳炎ワクチン
英名:Inactivated tissue culture tick-borne encephalitis vaccine

効能又は効果

ダニ媒介性脳炎の予防 

用法及び用量

タイコバック®水性懸濁筋注0.5 mL
初回免疫の場合、1回0.5 mLを3回、筋肉内に接種する。2回目接種は、1回目接種の1~3ヵ月後、3回目接種は、2回目接種の5~12ヵ月後に接種する。免疫の賦与を急ぐ場合には、2回目接種を1回目接種の2週間後に行うことができる。
追加免疫の場合、1回0.5 mLを筋肉内に接種する。

タイコバック®小児用水性懸濁筋注0.25 mL
初回免疫の場合、1回0.25 mLを3回、筋肉内に接種する。2回目接種は、1回目接種の1~3ヵ月後、3回目接種は、2回目接種の5~12ヵ月後に接種する。免疫の賦与を急ぐ場合には、2回目接種を1回目接種の2週間後に行うことができる。
追加免疫の場合、1回0.25 mLを筋肉内に接種する。

製造販売承認取得日

2024年3月26日

製造販売元

ファイザー株式会社

ファイザーについて:患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす

ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、人々が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療法をお届けしています。私たちは、革新的な医薬品やワクチンを含むヘルスケア製品の探索・開発・製造における品質・安全性・価値の基準を確立するよう努めています。ファイザーの社員は、生命や生活を脅かす疾患に対するより良い予防法や治療法を提供することで、日々、世界中の人々の健康に貢献しています。世界有数の革新的医薬品企業の責務として、信頼できる医療に誰もが容易にアクセスできるように、世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。人々の期待に応えるため、私たちは175年以上にわたり前進し続けてきました。詳細はホームページ、公式SNSをご覧ください。

(米ファイザー本社)www.pfizer.com 

(日本法人)www.pfizer.co.jpInstagram X 

<出典>

1 厚生労働省「ダニ媒介脳炎に関するQ&A」 (平成31年3月29日更新).
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou18/mite_encephalitis.html
2 Ohira M, Yoshii K, Aso Y, Nakajima H, Yamashita T, Takahashi-Iwata I, et al. First evidence of tick-borne encephalitis (TBE) outside of Hokkaido Island in Japan. Emerg Microbes Infect. 2023 Dec;12(2):2278898.
3 Barrett PN, Schober-Bendixen S, Ehrlich HJ. History of tbe vaccines. Vaccine. 2003;21:S41-S9.

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